看護師留学とは、看護師が海外で語学・医療英語を学んだり、現地で正看護師(RN)資格を取得して働いたりするための留学の総称です。日本で看護師として働きながら「いつか海外で働いてみたい」「英語を活かして医療の現場に立ちたい」と考えたとき、最初にぶつかるのが「看護師の留学って、どこから手をつければいいの?」という疑問です。一口に看護師留学といっても、語学を学ぶ留学、ワーキングホリデーで看護助手として働く道、現地で正看護師(RN)資格を取り直す道では、必要な準備も期間もまったく変わります。この記事では、正看護師でありHLCA校長の海仲由美の監修のもと、オーストラリア・カナダ・アメリカ・フィリピン(セブ島)といった主要国別のルートと、その手前で必ず必要になる「英語力の準備」までを、実際の卒業生の歩みも交えて整理します。
この記事のもくじ
看護師留学とは|まず3つの型を知る
看護師留学は、目的によって大きく3つの型に分かれます。自分がどれを目指すのかを最初に決めると、準備がぶれません。
- ① 語学・医療英語留学型:英語そのものと、現場で使う医療英語を集中的に学ぶ留学。フィリピン・セブ島などが代表的で、欧米留学やワーキングホリデーの「前段階」として選ぶ人が多い型です。
- ② ワーキングホリデー型(看護助手など):ワーホリ制度を使い、看護助手(オーストラリアのAIN=Assistant in Nursingなど)として現地の医療・介護現場で働きながら経験を積む型。正看護師として働くわけではない点に注意が必要です。
- ③ 正看護師(RN)資格取得型:現地の看護師資格を取り直し、正看護師として就労する型。学歴審査・資格試験・英語証明が必要で、最もハードルが高い一方、永住権(PR)につながる国もあります。
多くの人は「① 語学留学で英語を固める→② ワーホリで現地経験→③ RN資格取得」と段階を踏みます。いきなり③を目指すより、自分の英語力と臨床経験から逆算してルートを選ぶのが現実的です。
海外で看護師として働くこと自体の全体像は「日本の看護師免許で海外で働ける国7選」もあわせてご覧ください。
看護師が海外留学で得られること・キャリアの広がり
- 英語で患者対応ができる看護師としての専門性(国内のインバウンド医療・国際診療でも需要が高まっています)
- 海外の医療現場での就労経験、現地RN資格、国によっては永住権への道
- 帰国後も、医療通訳・翻訳、国際医療ボランティア、教育など、英語×看護のキャリア
- 国内で取得できる「日本国際看護師(NiNA)」など、海外勤務をしなくても国際看護に関われる選択肢
国内で国際看護に関わる道は「国際看護師になるには」で詳しく解説しています。
【国別】看護師留学の選び方
主要4か国(+セブ島)のルートを一覧で押さえ、気になる国は各専用記事で深掘りしてください。資格制度・英語要件・ビザは改定が頻繁で、州・職種によっても異なります。下表はあくまで概観であり、最終確認は必ず各国・各州の規制機関や試験団体の公式情報で行ってください。
| 国 | 正看護師(RN)になる主なルート | 英語要件(最新は各機関で要確認) | 特徴 |
|---|---|---|---|
| オーストラリア | AHPRA配下のNMBAへ登録(国際資格看護師はIQNMの手続き)。AIN→RNの段階ルートも | IELTS/OET等。基準は2026年に改定されており技能別の指定があるため最新を要確認 | 日本のような全国一律の国家試験はないが、登録審査や試験(MCQ/OSCE等)を要する場合がある。RNは永住権の対象になりうる |
| カナダ | 志望州の規制機関の指示に従う(NNAS等で資格評価→州登録→NCLEX-RNが多い) | IELTS/CELBAN(看護特化)等。州により異なる | 州ごとに看護協会・基準・英語要件が異なる。ケベックは仏語制度 |
| アメリカ | 州Boardが指定する資格評価(TruMerit〔旧CGFNS〕のCES等)→NCLEX-RN→州免許。就労はEB-3/H-1B等 | 州・職種により異なり、VisaScreen等で技能別要件あり。総合点だけで判断しない | 職種が細分化。NLC加盟州は越境しやすい |
| フィリピン(セブ) | 「働く」より医療英語を学ぶ留学先 | OET/IELTS対策カリキュラムあり | 欧米・ワーホリ前の英語準備の選択肢になりやすい |
オーストラリア
日本のような全国一律の国家試験はありませんが、AHPRA(Australian Health Practitioner Regulation Agency)配下のNMBA(看護助産委員会)への登録が必要です。海外で資格を取得した看護師はIQNM(国際資格看護師)の手続きを踏み、登録審査に加えてMCQ・OSCEなどの試験を求められる場合があります。日本の看護師資格・臨床経験・英語力を提出して査定を受けるルートと、現地で看護学士号を取るルートがあります。最終学歴が専門・短大の場合は切替できないことがあり、その際は現地での学位取得が必要です。RNは技術職として永住権(PR)につながる可能性がある一方、ワーホリの看護助手(AIN)はPRに直結しません。詳しくは「オーストラリアで看護師として働くには」へ。
カナダ
看護を学んだうえでNCLEX-RN合格が必要で、最終的な要件は志望州の規制機関の指示に従います。日本免許保持者はNNAS(National Nursing Assessment Service)などで資格評価を受けて希望州へ登録申請し、州の指示に沿ってNCLEX-RNを受験する流れが多く見られます(州によっては承認ECA経由など手続きが異なるため、志望州の看護協会で最新フローを確認してください)。英語は汎用のIELTSのほか、看護師特化の医療英語試験CELBANが使えるのが特徴です(移民申請に使えるとは限らないため、目的に応じて選びます)。詳しくは「カナダで看護師として働くには」へ。
アメリカ
RNになるにはNCLEX合格が必要で、まず州Boardが指定する資格評価(TruMerit〔旧CGFNS〕のCES等)を求められる場合があります。就労ビザはEB-3(雇用主がスポンサーとなる就労永住ビザ)が中心で、H-1Bは職務・学位の要件を満たす場合の限定的なルートです。対象の医療職が米国で就労するには、TruMerit(旧CGFNS)発行のVisaScreen証明書(連邦のスクリーニング要件。ビザ適格性そのものの判断とは別で、ビザ選択は移民弁護士等の専門家に相談してください)が必要になります。州免許で英語試験が免除される場合でも、就労手続きでは別途英語証明を求められることがあるため、州免許の要件とVisaScreen等の要件は分けて、最新の公式情報で確認してください。就労の入り口は施設・雇用主・経験により大きく異なります。詳しくは「アメリカで看護師になるには」へ。
フィリピン・セブ島
フィリピンは「現地で看護師として働く」よりも、医療英語を集中的に学ぶ留学先として選ばれます。マンツーマン中心で発話量が多く、1か月から参加でき、一般英語と医療英語(問診・バイタル説明・患者教育・退院指導・申し送りなど)を二本立てで学べます。OET・IELTS対策のカリキュラムもあり、欧米留学やワーホリの前段階の選択肢として相性がよい場合があります。詳しくは「看護留学フィリピン|セブ島で医療英語を学ぶ」へ。
看護師留学にかかる費用のリアル
費用は「①現地の登録・試験費用」「②ビザ申請費用」「③語学留学・滞在費」に分かれ、国・州・時期で大きく変わります。各国の登録機関や試験団体(NNAS、TruMerit、CELBAN、OET など)の費用は改定されるため、最新の公式情報で確認してください。本記事では特定の金額を断定しません。
HLCAのセブ島医療英語留学(HLCA×TARGET)の費用は、コース内容や期間(1か月〜6か月)によって変わるため、無料カウンセリングで個別にご案内しています。「自分の英語レベルと目的なら、どの期間・どの準備が必要か」を含めて相談できます。
HLCAの看護師向け留学コースの内容・サポートは「グローバル看護師育成コース」をご覧ください。
留学前に必要な英語力と準備|ここが合否を分ける
看護師留学で見落とされがちなのが、「行く前の英語力づくり」が結果を大きく左右するという点です。RN資格取得には、各国とも高い英語スコアが求められます(例:オーストラリアのNMBA基準ではIELTS・OETに技能別の指定があります)。英語基準は2026年にも改定されており、必ず各国・各州の規制機関で最新の基準を確認してください。
重要なのは、TOEICや一般英語のスコアが高くても、医療現場の英語は別物だということです。申し送り(handover)、ISBARに沿った報告、teach-back(患者に説明し返してもらう手法)、informed consent など、看護に固有のコミュニケーションは専用の訓練が要ります。
そこでおすすめなのが、ゴールの試験(OET/IELTS)から逆算した学習ロードマップを組むことです。
- まず現状の英語力を把握し、目標スコアまでの距離を測る
- 一般英語の土台づくりと並行して、早い段階から医療英語・OET形式に触れる
- 渡航前にオンラインで医療英語の基礎を固め、現地(セブ等)で発話量を一気に増やす
「英語にほとんど触れてこなかった」段階からでも、順序立てて準備すれば目指せます。実際にHLCAでも、受講開始時は初心者からのスタートの方が大半です。
医療英語・OET対策の学び方(看護師向け)
OET(Occupational English Test)は医療従事者専用の英語試験で、看護師は「Nursing」科目を受けます。オーストラリアなどの登録機関が認める英語証明のひとつです。HLCAは医療英語に特化したオンラインコースとセブ島留学を提供しており、講師は医療系大学で学んだフィリピン人講師陣が、臨床場面に即した英語を指導します。渡航前のオンライン事前学習から、現地での集中トレーニングまで、ひと続きで設計できるのが特徴です。オンラインで医療英語を学びたい方は「HLCAオンライン医療英語コース」をご覧ください。
看護師留学の選び方|独学・エージェント・医療英語スクールの違い
「どこで看護師留学の準備をするか」は、大きく3つの選択肢があります。費用・医療英語の専門性・留学手配のどれを重視するかで選ぶとよいでしょう。
| 選択肢 | 医療英語・OET対策 | 留学・現地手配 | 監修・サポート | 向いている人 |
|---|---|---|---|---|
| 独学 | 教材次第で、体系立てるのが難しい | 自分で手配 | 基本なし | 費用を抑えたい/自走できる人 |
| 留学エージェント | 医療英語対応の有無は会社により異なる | 手配は得意 | 留学手続き中心 | 手配をまとめて任せたい人 |
| 医療英語スクール(HLCA) | 医療英語・OET対策を提供 | セブ島留学+オンラインを一体で設計 | 正看護師である校長が監修 | 医療現場で通じる英語から固めたい看護師 |
HLCAは、医療英語の学習と看護師の海外キャリアを一体で支える点が特徴です。留学手配だけ・一般英語だけでは埋まりにくい「医療現場の英語」を、渡航前のオンラインから現地まで連続して準備できます。
看護師留学の手順とタイミング
- 目的・型を決める(語学/ワーホリ/RN資格取得)
- 国・州を選ぶ(資格制度・英語要件・永住権の有無で比較)
- 英語力を準備する(目標スコアから逆算。ここに最も時間がかかる)
- 書類審査・資格試験(NNAS/TruMerit/州手続き等。数か月〜かかる)
- ビザ・就労手続き
ワーキングホリデーには年齢上限などの条件があり、学生ビザ・就労ビザは国によって要件が異なります。制度は改定されるため、各国の公式情報で最新を確認してください。「いつから準備すべきか」は英語力の現在地で変わるので、早めにカウンセリングで逆算するのが安全です。
卒業生の留学体験談
※以下は過去の卒業生の歩みです。現行のHLCA×TARGETプログラム仕様とは時期が異なる場合があります。
サオリさん(日本で約10年の臨床経験を持つ看護師)は、英語がほぼ未経験の状態からセブ島で2か月学び、その後カナダでワーキングホリデーを11か月、さらにインドでのボランティアへと歩みを進めました。HLCAの医療英語レッスンも1年受講。「セブで得た一番のものは自信」「カナダで仕事を探すとき、セブ留学の経験が評価された」と振り返っています。語学留学を“次のステップへの足場”として活かした好例です。
なお、カナダで正看護師(RN)登録までを踏破した卒業生の体験談は、現在取材を進めており、追って追記します。セブ島留学の体験談は「看護師のセブ島短期語学留学のメリット【体験談】」へ。
よくある質問(FAQ)
Q. 英語が苦手でも看護師留学はできますか?
A. はい。HLCAでも受講開始時は初心者からのスタートの方が大半です。大切なのは、目標(OET/IELTS等)から逆算して順序立てて学ぶことです。まず語学・医療英語留学で土台を作る型がおすすめです。
Q. 看護師留学にはどれくらいの英語力が必要ですか?
A. 正看護師(RN)資格取得には高いスコアが求められます(例:豪NMBA基準ではIELTS・OETに技能別の指定があります)。要件は改定されるため、志望国・志望州の規制機関で最新を確認してください。語学留学だけなら、初心者からでも始められます。
Q. 費用はどのくらいかかりますか?
A. 国・州・期間で大きく変わります。各国の登録・試験費用は公式情報でご確認ください。HLCAのセブ島留学の費用は、コースと期間により異なるため無料カウンセリングでご案内しています。
Q. 日本の看護師免許は海外でそのまま使えますか?
A. 国によります。多くの国では、書類審査(NNAS/TruMerit等)や現地資格試験(NCLEX-RN等)、英語証明が必要です。詳しくは「日本の看護師免許で海外で働ける国7選」をご覧ください。
Q. 働きながらでも準備できますか?
A. はい。オンラインで医療英語の基礎を固めてから、休職・退職のタイミングで語学留学に進む方も多くいます。逆算の計画づくりからご相談ください。
まとめ|自分のルートと英語準備から逆算しよう
看護師留学は、「語学留学/ワーホリ/RN資格取得」のどの型を目指すかで道筋が変わります。そして、どの道でも最後に効いてくるのが「行く前の医療英語の準備」です。HLCAは、正看護師である校長の監修のもと、オンライン医療英語とセブ島留学で、初心者からでも目標から逆算した準備を支えています。まずは「自分の場合、どの国・どの準備が現実的か」を、無料カウンセリングで整理してみてください。
無料カウンセリングのご案内:「グローバル看護師育成コース」/「オンライン医療英語」もあわせてご覧ください。
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