看護師の海外就職 国別比較|おすすめ6カ国の年収・資格・ビザを徹底比較【2026年版】

今実紅
公開日:2026.06.05
更新日:2026.06.05
オーストラリアでAINとして働く日本人看護師のイメージ
海仲由美
この記事の監修者
HLCA代表 / 校長 / 正看護師
正看護師として日本で4年半の臨床経験。2013年フィリピン・セブ島で英語留学。2015年4月に医療従事者向け医療英語スクールHLCAを設立。医療従事者の英語学習・海外キャリア・医療通訳を支援。「女性のためのフィリピン留学協会」理事、国際看護学非常勤講師。

「看護師として海外で働きたいけれど、どの国が自分に合っているのかわからない」という方は多いのではないでしょうか。本記事では、看護師の海外就職で人気の6カ国(オーストラリア・アメリカ・イギリス・カナダ・ニュージーランド・シンガポール)を徹底比較します。

この記事でわかること

  • 看護師が海外就職しやすい国6カ国の比較(年収・必要英語力・資格・ビザ)
  • 各国の看護師需要と最新の雇用状況
  • 目的別(年収重視・ワークライフバランス・永住権)のおすすめ国
  • 海外看護師を目指すための準備ステップ

看護師の海外就職 国別比較テーブル

空港でパスポートを持つ旅行中の看護師のイメージ

まずは6カ国の主要項目を一覧で比較します。

項目 オーストラリア アメリカ イギリス カナダ ニュージーランド シンガポール
平均年収 約600〜800万円 約700〜1,000万円 約500〜700万円 約550〜750万円 約500〜650万円 約400〜600万円
必要な英語試験 IELTS 7.0 / OET B TOEFL / IELTS IELTS 7.0 / OET B IELTS 7.0 / CELBAN IELTS 7.0 / OET B 施設による
看護師資格試験 AHPRA登録 NCLEX-RN NMC登録 NNAS評価 + NCLEX-RN NCNZ登録 SNB登録
就労ビザ 取得しやすい やや難しい 取得しやすい 取得しやすい 取得しやすい 比較的容易
永住権 取得しやすい 難しい 可能 取得しやすい 取得しやすい 難しい
日本の免許書き換え 可能 NCLEX合格が必要 可能 NCLEX合格が必要 可能 可能

関連記事: 日本の看護師免許で海外で働ける国5選|免許書き換えと英語力の現実

各国の看護師需要

グローバルに活躍する看護師のイメージ

世界的な看護師不足を背景に、多くの国で外国人看護師の積極的な採用が進んでいます。

オーストラリア

看護師は技能職リスト(Skilled Occupation List)に長年掲載されており、最も安定して外国人看護師を受け入れている国の一つです。特に地方部での需要が高く、地方勤務を条件に永住権取得のルートが用意されています。HLCAの卒業生にも、オーストラリアでアシスタントナースとして活躍する方がいます。

アメリカ

慢性的な看護師不足が社会問題となっており、特に南部や中西部の州で需要が高いです。ただし、就労ビザ(H-1B、EB-3)の取得にはスポンサーとなる雇用主が必要で、手続きに1〜3年かかることもあります。

イギリス

NHS(国民保健サービス)が積極的に外国人看護師を採用しています。NMC(Nursing and Midwifery Council)への登録プロセスが整備されており、比較的スムーズに就労開始できます。

カナダ

移民政策として看護師の受け入れに積極的です。Express Entryプログラムを通じて、看護師経験があると永住権取得で大幅に有利になります。

ニュージーランド

小規模ながら看護師不足は深刻で、外国人看護師への需要は安定しています。HLCAのキャリアサポートでもニュージーランドで働く看護師のサポート実績があります。自然豊かな環境でワークライフバランスを重視する方に人気です。

シンガポール

日本から近く、アジアの医療ハブとして発展しています。英語力の要件が他国と比べて緩やかな施設もあり、海外就職の第一歩として選ぶ方も多いです。

必要な英語力・資格

OETを勉強する日本人医師の手元のイメージ

海外で看護師として働くためには、英語力の証明現地の看護師資格の両方が必要です。

英語力の要件

多くの国で求められるのはIELTS Academic 7.0(各バンド7.0以上)またはOET Bグレード以上です。これは「英語で専門的な医療コミュニケーションが取れるレベル」に相当します。

日本の看護師にとって、IELTS 7.0は決して低いハードルではありません。しかし、医療英語に特化した学習を行えば、一般的な英語学習よりも効率的にスコアアップが可能です。

各国の看護師資格試験

  • NCLEX-RN(アメリカ・カナダ): コンピュータ適応型試験。75〜265問で合否判定
  • AHPRA登録(オーストラリア): 書類審査+英語力証明+必要に応じてブリッジングプログラム
  • NMC登録(イギリス): OSCE(実技試験)+英語力証明+CBT(コンピュータ試験)
  • NCNZ登録(ニュージーランド): 書類審査+英語力証明+CAP(実務能力評価)

関連記事: OETとは?看護師・医師が知るべき医療英語試験ガイド【2026年版】

年収比較

看護師の海外年収比較のイメージ

海外で働く看護師の年収は、国や地域、経験年数によって大きく異なります。

新卒〜3年目 中堅(5〜10年) ベテラン(10年以上)
オーストラリア 500〜600万円 600〜800万円 800〜1,000万円
アメリカ 600〜750万円 750〜1,000万円 1,000〜1,500万円
イギリス 400〜500万円 500〜700万円 700〜900万円
カナダ 450〜550万円 550〜750万円 750〜950万円
ニュージーランド 400〜500万円 500〜650万円 650〜800万円
シンガポール 300〜400万円 400〜600万円 600〜800万円
(参考)日本 350〜400万円 400〜500万円 500〜600万円

特にアメリカは高収入が見込める一方、生活費(特に住居費)も高い点に注意が必要です。実質的な手取りや生活の質を含めて判断することをおすすめします。

目的別おすすめの国

海外で看護師として働くために飛行機で渡航するイメージ

「どの国がいいか」は、あなたが何を重視するかによって変わります。目的別におすすめの国をご紹介します。

年収を最大化したい → アメリカ

年収1,000万円以上も現実的です。ただし、NCLEX-RNの合格とビザ取得のハードルが高いため、計画的な準備が必要です。

永住権を取得したい → オーストラリア・カナダ

両国とも看護師が技能職リストに掲載されており、永住権取得の明確なルートが存在します。特にオーストラリアは地方勤務を含めると取得しやすい傾向にあります。

ワークライフバランスを重視 → ニュージーランド

自然豊かな環境と適度な仕事量。子育てとの両立を考える看護師に人気のある国です。

英語力に自信がない → シンガポール

英語の要件が比較的緩やかで、日本から近い点もメリットです。まず海外で経験を積み、その後オーストラリアやイギリスにステップアップする方もいます。

文化・歴史が好き → イギリス

NHSでの勤務経験は世界中で高く評価されます。ヨーロッパ各国へのアクセスも良好です。

よくある質問(FAQ)

海外看護師のFAQイメージ

日本の看護師免許だけで海外で働けますか?

日本の免許だけでは働けません。各国の看護師登録機関に申請し、英語力の証明や場合によっては追加試験の合格が必要です。ただし、日本の看護師資格と臨床経験は、多くの国で審査時にプラスに評価されます。

英語力ゼロからでも海外看護師を目指せますか?

可能です。ただし、準備期間として1〜3年程度見ておくのが現実的です。HLCAのような医療英語に特化したスクールで基礎力をつけ、IELTS/OET対策を進めるのが効率的なルートです。

何歳まで海外で看護師として働けますか?

年齢制限は国によって異なりますが、看護師は技能職であるため、40代・50代でも就職は可能です。ただし、永住権申請の場合は年齢がポイントに影響する国もあるため、早めの準備がおすすめです。

家族を連れて行けますか?

多くの国で、就労ビザ保持者の配偶者や子どもにも帯同ビザが発給されます。カナダやオーストラリアでは配偶者の就労も可能です。

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この記事を書いた人
今実紅

看護師免許を保有。企業勤務・産業保健領域での経験を経て、医療英語スクールHLCAに参画。 現在は、受講を検討する医師・看護師・薬剤師など医療従事者へのカウンセリングを担当しながら、医療英語メディアの記事制作・SEOコンテンツ改善に携わる。 海外在住経験を通じて実践的な英語力を身につけ、TOEIC860点を取得。 メンタルヘルス、ウィメンズヘルスなど、医療専門性と生活者視点の両方が求められるテーマでの執筆経験を持つ。 看護師としての医療知識、医療英語学習者へのカウンセリング経験、SEO記事制作の知見を活かし、現場で安全に使える医療英語表現をわかりやすく発信している。