看護の勉強や実習で忙しいなか、医療英語まで学ぶ余裕があるのか。休学して留学したら、周りと違う道になってしまうのではないか。
そんな迷いを抱えながらも、前期の半年間を休学し、セブ島で3か月間、医療英語を学んだ看護学生がいます。今回の主役、Mizukiさんです。
Mizukiさんは21歳。将来は国際ナースとして、海外の病院で働くことを目指しています。
今回は、HLCAのスタッフがMizukiさんに伺ったお話をもとに、休学を決めた理由、セブ島での3か月、帰国後も続けているオンラインレッスン、これからの目標をまとめました。看護学生のうちに医療英語を学ぶことで得られたことを、Mizukiさん自身の言葉でお伝えします。
HLCAは、医療英語の留学とオンラインレッスンを行っています。医療英語の学び方について、無料カウンセリングでご相談いただけます。
この記事では、次の内容をお伝えします。
- Mizukiさんが休学してまで医療英語を学ぼうと決めた理由
- 学生のうちに留学するときの迷いと、考え方の変化
- セブ島での3か月間、医療英語の授業がどう進んだか
- 帰国後に実習と両立しながら学び続ける工夫
- 国際ナースを目指すこれからの計画と、迷っている学生へのメッセージ
この記事のもくじ
英語が好き、人の役に立ちたい。この思いが医療英語につながった
Mizukiさんが初めて留学したのは、中学2年生の夏休みです。カナダで1か月間、一人で一般英語を学びました。
保育園の頃から英会話教室に通っていたこともあり、英語は昔から好きだったそうです。洋楽を聞いたり、英語の本を見たりするうちに、さらに好きになったといいます。
その一方で、看護師は人を救う職業です。Mizukiさんは小さい頃から、人の役に立ちたい、困っている人を助けたいと思っていました。
「英語を使いたいとなったら、国際ナースしかないなと思って」。そう話すMizukiさんは、今その道を目指しています。
人を救う仕事と英語を掛け合わせると、医療英語になります。Mizukiさんは大学1年生でオーストラリア、2年生で香港へ、どちらも短期の医療英語留学に参加しました。もともと「年に1回は留学に行きたい」と考えていたそうです。
休学への迷いと不安。それでも「学生の今」を選んだ理由

セブ島への留学を考えたきっかけは、大学でついているアドバイザーの先生からの「今年は留学に行くの?」という一言でした。当時のMizukiさんは、まだ何も決めていませんでした。
先生が勧めてくれたのが、HLCAです。先生は、この留学に学生が行ってくれたらと話していましたが、Mizukiさんの大学からは行く人がいなかったそうです。大学にも紹介してくれたものの、「看護の勉強でいっぱいいっぱいだから」と言われて見送りになったといいます。
Mizukiさん自身も、ちょうどHLCAのことを調べていたところでした。先生のおすすめもあり、他のスクールとは比べず、HLCAだけを見て決めたそうです。決め手は、卒業生や在学生の声を見て「いいな」と思ったことでした。
とはいえ、迷いや不安はありました。Mizukiさんは前期の半年間、大学を休学しました。友達は今4年生ですが、自分は3年生として大学に通っています。
卒業が遅れれば、国家試験を受ける時期も遅れます。高校を卒業して大学に入り、4年生に進んで国家試験に合格し、看護師になる。それが「安定の道」だと思っていたため、周りと違うことに「このまま卒業できるかな」という不安があったといいます。
それでも、留学が始まってからは考え方が変わっていきました。「みんなと同じが嫌だった」というMizukiさんは、こう考えるようになったそうです。
「人生100年だから、せっかくなら波があった方が楽しめるんじゃないか。自分の心や考え方も、変わったり強くなったりするかなと思って」
では、なぜ就職してからではなく、学生の今を選んだのか。Mizukiさんは次のように話します。
「自分が行きたい時、モチベが高い時に留学して学ぶのが、一番吸収できる時だと思います。環境もすごく整っていて、学びに適した時期だと思うので」
大学のアドバイザーの先生からは、「看護師になって1年目で3か月休むことはできないから、しばらく経ってから行くのもいい」と言われたそうです。それでも「今の自分の気持ちを大事にしたい」という思いが勝ちました。
「ナースになって3年目で『すみません、留学に行きます』となっても、学生の時に行きたい気持ちの方が高いんじゃないか。学びたいという意欲が高かったんじゃないかと思って」
こうして、自分のフィーリングを大事にして、今年行くことに決めました。
学生のうちに留学して良かったことを聞くと、Mizukiさんは「知らない世界を知っている」と答えました。医療英語を学んでいることで、特別というほどではないものの、少し知識があるという感覚を持てているそうです。
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セブ島での3か月。最初は医療英語の授業についていくのが大変だった

Mizukiさんがセブ島に向かったのは、5月のゴールデンウィークのころです。同じ時期に留学していた人のなかで、20代は自分だけでした。学生はほとんどおらず、周りからは「珍しいね」と言われたそうです。
滞在中のカリキュラムは、学びたい内容を自分で決めて組みました。
授業は、問診から始まりました。一般英語もまだ完璧ではない段階で医療英語が始まり、「もう始まっちゃった」と戸惑ったといいます。
日本の授業でいう形態機能学や細胞学、病理にあたる内容を、英語で学ぶ感覚でした。たとえば、熱が出たら意識がもうろうとしたり、ふらつきが出たりする。そうした体の仕組みを日本語でしっかり理解したうえで、それを英語で言わなければなりません。
日本で学んだ授業の内容を全部組み込んだ医療英語だったため、最初は「頭がパンパン」で、授業についていくのが大変でした。
それでも続けられた理由の一つが、先生の教え方でした。授業の最初に目標(オブジェクティブ)が示され、途中に質問の時間があります。
「質問はある?」と聞かれて「ない」と答えると、先生は「じゃあ、この意味はどういう意味?」と問い返してくれます。答えられれば理解できている、答えられなければ理解できていない。自分で、分かっているところと分かっていないところの区別がつくそうです。
分からないところは勉強し、分かっているところは復習程度で済ませる。そうして勉強を進めやすくなったといいます。
先生から「自分の言葉で説明してみて」と促されることもありました。説明できれば理解できている、できなければまだ。この区別が、自分に合った勉強の仕方を見つけやすくしてくれたそうです。
図やスライドを使った説明も、理解の助けになりました。解剖の授業では、心臓を立体的に描いたり、動脈や静脈を書き込んだりしながら、難しい内容をやさしい言葉に砕いて伝えてくれたといいます。
先生たちの熱意も、Mizukiさんの励みになりました。授業のスライドを作っていて、あまり寝ていないと話す先生がいたり、Mizukiさんの授業の進みが早いからと、次のスライドまで作ってくれた先生がいたりしたそうです。そんな先生の姿を見て、自分ももっと頑張らなければ、今日の復習をしなければと思えたといいます。
臨床経験がないことで困った場面は、特になかったそうです。授業が始まったころは頭がいっぱいでしたが、「本当に英語の勉強が好きだからだと思います」と、学び続けていられる理由を話します。
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英語で話が広がる楽しさと、先生に褒められた発音の変化
留学の初めは、困ったことも多くありました。言いたいことは日本語では浮かんでも、それを英語にして合っているのか不安で、自信が持てなかったそうです。
先生はとても優しく、「ゆっくりでいいよ」「いつでもいいよ」と声をかけ、Mizukiさんが話せるタイミングを待ってくれました。それでも、すぐに言葉が出てこないことが、いちばん困ったことでした。初めて見る単語で詰まり、先生に聞かれても黙ってしまうこともあったといいます。
学校にはアジアの他の国から来た生徒もいて、英語の話し方のくせが少しずつ違うため、聞き返すこともありました。自然と仲良くなった台湾の友達とは、聞き返さずに話せるようになり、それが嬉しかったそうです。
3か月間、ずっと一人で、英語漬けの毎日。そのうちに、自然と自分に自信が持てるようになりました。予習と復習もきちんとしていたため、先生と英語で話が広がっていくと、「今、先生と話せているんだ」と、自分の努力の成果を感じられたといいます。「英語ってやっぱり楽しい」とも話します。
医療英語の先生からは、「発音がいいね」「よくなったね」と言われました。単語を一つずつ言うのではなく、一文をまとめて伝えても、きちんと先生に伝わる。そのことを、Mizukiさん自身も実感していたそうです。
発音は、一般英語のクラスにも助けられました。グループで受けていた発音のクラスは、5月のあいだ生徒が自分だけになり、マンツーマンで練習できたといいます。大学のアドバイザーの先生にも、発音が良くなったと言われました。
帰国後に始めたHLCAのオンラインレッスンでは、最初にレベルチェックを受けました。留学時はレベル4でしたが、そこから1つ上がり、レベル5になっていたそうです。
このレベルチェックで、語彙は満点、発音も8〜9割の得点でした。「3か月が実ったなと思いました」と振り返ります。一方、スピーキングは半分ほどの得点で、先生からは「頑張らないといけないね」と言われたそうです。
帰国後もオンラインで続ける。実習と両立するための工夫

※写真はイメージです
留学が終わって帰国したとき、Mizukiさんは正直なところ「帰ってきた、やった」という気持ちでいっぱいだったそうです。
そんなMizukiさんがオンラインレッスンを始めたきっかけは、留学後の面談でした。「これからの一般英語と医療英語の勉強はどうしますか?」と聞かれて、すぐには答えられなかったといいます。
一般英語は、大学のアドバイザーの先生と週1回ほど英語で話しているため、十分だと考えていました。ただ、大学の授業に医療英語があるわけではありません。独学も考えましたが、「何月何日の何時から何時、と決めないと、独学は自分でやめられてしまう。多少ルールがないと絶対続かない」と感じたそうです。
面談では、留学から帰ってきた人もHLCAのオンライン授業を利用していること、留学で受けたカリキュラムを引き続き受けられることも聞きました。それならと、すぐに始めたそうです。
始める前に迷いはなかったのか尋ねると、「私、休憩したらもうしないんです」と話します。期限や決まりがないと怠けてしまうタイプだと自覚しているため、他のスクールを探したり、いったん休んだりはしませんでした。
レッスンを始めたのは、実習が終わって、週末にしっかり休んだあとです。次に大学が始まるのは年明けのため、それまでの間は医療英語に集中する予定だといいます。
オンラインのよさは、家で自分の好きな時間に受けられることです。時間にも余裕があるため、「自分のQOLを崩さないで継続できる」点が一番いいと感じ、今の生活に合っていると考えて始めました。
対面との違いも、感じています。たとえば、ノートを書いているとき、対面なら先生が気づいて待ってくれますが、オンラインでは「今書いています」と一言伝える必要があります。それでも、Zoomでスライドを共有できるので、対面とあまり変わらず授業を受けられそうだと話します。
実習との両立では、実習を第一優先にしながら、空いた時間にレッスンを予約する形を考えています。英語は急に見ても頭に入りにくいため、スライドを見返すなどして、普段から英語に触れて慣らしておくそうです。
休みにまとめて詰め込むよりも、続けられるペースを大事にしたい。週に何回など、自分に合った続け方を見つけていきたいと話します。HLCAのオンラインレッスンでは、期限に追われる感覚はなく、自分のペースで学べているそうです。
Mizukiさんは、留学が終わったあとも面談を受けられる点を、HLCAのいいところだと話します。留学の前も中も後も、Zoomで面談があり、これからの医療英語の勉強の進め方に加えて、就職の話もしてもらえるそうです。
留学が終わって「またの機会を待っています」で終わりではなく、「見捨てられていない」と感じられたのがよかったと話します。
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国際ナースを目指して。これからの計画と、今の課題
Mizukiさんの将来の計画は、大学を卒業して看護師の国家試験に合格し、病院に就職することです。病院で3〜5年ほど働いたあと、海外の病院で働きたいと考えています。
ただ、働いてから海外に行くのかどうかは、まだはっきりしていないそうです。それでも、最終的には海外で働きたい、国際ナースになりたいという思いは変わりません。
就職先は、将来海外で働くことを見据えて、できれば国際的な病院がいいと考えています。まだ決まっていませんが、就職活動も始めているそうです。
留学中には、ボランティア活動にも5回ほど参加しました。現地で医療が十分に届いていない場面を目の当たりにし、日本の医療の良さが届かない人を、一人でも救いたいと思うようになったといいます。
国によっては、日本の看護師免許のままでは働けず、学校に通い直す場合もあれば、試験を受ければよい場合もあります。「これは本当に、結構考えなきゃいけない」と話します。
もう一つの課題は、看護師として働きながら、医療英語の勉強を続けられるかどうかです。特に1年目は、人との関わりで一日が終わると疲れ切ってしまうかもしれないと考えています。それでも、医療英語の勉強は、今のように続けていくつもりだといいます。
迷っている学生へ。「悩んでいるなら、一旦やってみてほしい」
最後に、留学や医療英語の学習を迷っている学生へのメッセージを伺いました。
「悩んでいるなら、一旦やってみてほしい。挑戦は成長につながるから、一歩だけ頑張って踏み出してみたら、自分の視野や外の世界を知れて、生きやすくなると思います」
「行かなくて後悔するより、行って後悔する方がいい。とりあえず一回行ってみて、どうだったかを知ってほしい」
Mizukiさんは、「自分の今の気持ちを大事にしてほしい」とも話します。
無理なく英語の勉強を続けるコツも、教えてくれました。人に決められた計画ではなく、自分で決めること。たとえば「週に1回勉強する」と決めて、できたら次の週も続ける。一度できたことは、次もできると思うから、と話します。
もう一つは、コツコツ積み重ねること。やらなくなるとそのままになってしまうので、こまめに触れ続けるのがよいそうです。最初の授業に出てきた単語が、あとの授業で使われることもあり、勉強しておくと次の授業につながるといいます。
まとめ|看護学生のうちに医療英語を学ぶことで見えてきたこと
Mizukiさんの体験談から見えてきたのは、次の点です。
- 学びたい意欲が高い「今」に学ぶと、一番吸収できる
- 医療英語を学ぶことで、「少し知識がある」という感覚が持てる
- 日本の授業で学んだ体の仕組みを、英語で言い直しながら学べる
- 留学のあとも、面談やオンラインレッスンで学びをつなげ、就職の話もできる
実習を優先しながら、自分のペースで続けているMizukiさんの姿は、同じ立場の看護学生にとってヒントになるかもしれません。
「休学して大丈夫かな」「実習と両立できるかな」と迷っている看護学生の方へ。Mizukiさんも、休学や卒業のことを考えて迷っていました。
そのMizukiさんが、いま迷っている学生に伝えたいのは「悩んでいるなら、一旦やってみてほしい」という言葉です。
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