薬剤師向け医療英語|主に服薬指導で使う医療英単語・フレーズ・例文・ロールプレイ

今実紅
公開日:2026.02.04
更新日:2026.06.16
薬剤師のイメージ
海仲由美
この記事の監修者
HLCA代表 / 校長 / 正看護師
正看護師として日本で4年半の臨床経験。2013年フィリピン・セブ島で英語留学。2015年4月に医療従事者向け医療英語スクールHLCAを設立。医療従事者の英語学習・海外キャリア・医療通訳を支援。「女性のためのフィリピン留学協会」理事、国際看護学非常勤講師。

薬剤師が英語を使う場面は、薬局カウンターでの対応だけではありません。

外来や病棟での服薬指導、入院中の薬の確認、退院時の説明など、患者さんの安全に直結する場面で、英語によるコミュニケーションが必要になります。

特に英語対応で重要なのは、ただ説明するだけではなく、

「用法用量が正しく伝わったか」 「副作用や注意点を理解できたか」

を短い英語で確認しながら進めることです。

この記事では、薬剤師の医療英語を、医療英単語(辞書型)→例文(医療者→患者/患者→医療者)→シーン別→ロールプレイの流れでまとめます。

ぜひ最後までご覧ください

HLCAでは、医療現場の場面ごとに使える英語を詳しく解説しています。インフォームドコンセントの医療英語診察で使える医師向け医療英語入退院対応の医療英語症状の医療英語一覧もあわせてご覧ください。

医療現場で使われる基本的な英単語をまとめて学びたい方は、医療英単語200選もぜひ参考にしてください。

この記事のもくじ

薬剤師に英語は必要?英語が活きる場面とキャリアの広げ方

「薬剤師の仕事に英語は本当に必要なのか」と考える方は少なくありません。結論から言えば、英語が必須の職場はまだ限られますが、英語に対応できる薬剤師は活躍の場と評価の幅が確実に広がります。訪日・在留外国人の増加で、調剤薬局やドラッグストアの窓口で英語の服薬指導を求められる場面が増えているうえ、製薬・治験といった領域では英語が日常的に使われているためです。

薬剤師の英語が活きる主な場面

  • 調剤薬局・病院薬剤部:外国人患者への服薬指導、処方内容や副作用の説明、アレルギー・併用薬の確認
  • ドラッグストア・観光地の店舗:市販薬(OTC)の相談対応、症状のヒアリングと商品提案
  • 製薬企業・CRO(治験):英語の治験文書・添付文書の読解、海外拠点や規制当局とのやり取り、メディカル領域での英語コミュニケーション
  • 学術・情報収集:英語論文や海外の医薬品情報を一次情報で読む力

英語ができる薬剤師の強み

英語対応ができる薬剤師は、外国人患者の多い店舗・病院や、製薬・治験など英語を使う職場で採用・転職の選択肢が広がります。「外国人が来ても落ち着いて対応できる」という実務上の安心感は、現場でもキャリア面でも評価につながります。まずは服薬指導で使う定型フレーズから始め、少しずつ対応できる場面を増やしていくのが現実的です。

薬剤師が医療英語を伸ばすには

薬剤師の英語学習は、一般的な英会話やTOEIC対策だけでは現場で使えるようになりにくいのが実情です。「単語は覚えたのに、いざ患者さんを前にすると言葉が出てこない」という壁にぶつかりやすいためです。おすすめは、①服薬指導で頻出する医療英単語・定型文を覚える → ②自分の業務シーンに当てはめて言い換える → ③声に出して実践的にアウトプットする、という医療英語に特化した積み上げ方です。本記事の後半では、服薬指導で実際に使えるフレーズ・例文・ロールプレイを場面別に紹介しています。

独学で発話練習まで進めるのが難しいと感じる方は、医療現場の英語に特化したレッスンを活用するのも一つの方法です。オンライン医療英語スクールHLCAでは、薬剤師の業務に合わせた個別カリキュラムで、服薬指導の実践練習までサポートしています。何から始めるべきか・どのくらいの期間で現場対応レベルを目指せるかは、無料カウンセリングでご相談いただけます。

薬剤師の業務や服薬指導に必要な医療英単語

「薬剤師 医療英単語」「薬剤師 医療英語」「薬剤師 英語 服薬指導」でよく使う語彙を中心に整理します。

英語 日本語 ひと言メモ
pharmacist 薬剤師
pharmacy 薬局
prescription 処方箋
medication / medicine
generic drug ジェネリック医薬品 “generic” だけでも通じることもある
dose
dosage 用法用量
take 服用する drink (飲む)は薬のときには使わない
tablet 錠剤
capsule カプセル
syrup シロップ 小児でよく使う
ointment / cream 軟膏/クリーム 外用薬
eye drops 点眼薬 drops と説明することも多い
inhaler 吸入薬 喘息などで頻出
side effect 副作用
allergy アレルギー 薬剤アレルギー確認に必須
interaction 相互作用 飲み合わせの確認
on an empty stomach 空腹時に
after meals 食後に “before meals” と合わせて覚える
as needed 頓用で
missed dose 飲み忘れ 対応説明に必要
refill 再処方 海外患者でよく出る
discontinue / stop taking 中止する

医療者→患者の例文(薬剤師が服薬指導よく使う医療英語)

服薬指導のイメージ

薬剤師さんや、医療従事者が服薬指導、薬の処方をする際に頻出する医療英語の表現をまとめます。

短く・誤解が出にくい形を優先しています。

1)自己紹介・処方箋の確認

  • I’m the pharmacist. Let me check your prescription. —薬剤師です。処方箋を確認します。
  • Is this your first visit to our pharmacy? —当薬局のご利用は初めてですか?
  • Are you taking any other medications or supplements? —他に飲んでいる薬やサプリはありますか?
  • Do you have any allergies to medication? —薬のアレルギーはありますか?

2)用法用量(飲み方)の説明

  • Take one tablet three times a day after meals. —食後に1日3回、1錠ずつ服用してください。
  • Leave 12 hours between doses. —服用は12時間あけてください。
  • Take this medicine on an empty stomach, at least 30 minutes before eating. —この薬は空腹時に、食事の30分前に飲んでください。
  • Take this when you have pain. —痛いときに頓用してください。

3)副作用・注意事項(安全配慮)

  • This medicine may cause drowsiness. —この薬は眠気が出ることがあります。
  • Common side effects include nausea and diarrhea. —よくある副作用は吐き気や下痢です。
  • If you feel sick after taking this medication, stop taking it and contact your doctor or pharmacist. —服用後に具合が悪くなったら中止して、医師または薬剤師に相談してください。
  • Do not stop using the medicine unless your doctor instructs you to do so. —医師の指示がない限り、自己判断で中止しないでください。

4)飲み合わせ(相互作用)の確認

  • Can I confirm that you are not taking this with any other painkillers? —他の鎮痛薬と一緒に飲んでいないか確認します。
  • Do not take this with alcohol. —お酒と一緒に飲まないでください。

5)飲み忘れ対応(よく聞かれる)

  • If you miss a dose, take it as soon as you remember. —飲み忘れたら、気づいた時点で飲んでください。
  • If it’s almost time for the next dose, skip the missed one. —次の時間が近い場合は、飲み忘れ分はとばしてください。

患者→医療者の例文(薬剤師に多い質問・訴え)

患者さんの質問パターンを知っておくと、服薬指導がスムーズになります。

  • How should I take this medication? —この薬はどう飲めばいいですか?
  • Should I take it before or after meals? —食前ですか?食後ですか?
  • What are the side effects? —副作用はありますか?
  • Are there any serious side effects I should watch for? —注意すべき重い副作用はありますか?
  • Can I take this with my other medications? —他の薬と一緒に飲んでも大丈夫ですか?
  • I forgot to take my medicine. What should I do? —飲み忘れました。どうしたらいいですか?
  • This medicine makes me feel sleepy. —この薬を飲むと眠くなります。
  • I can’t swallow tablets well. —錠剤がうまく飲み込めません。

シーン別フレーズ(薬剤師の英語対応)

英語で服薬指導を行う日本人薬剤師のイメージ

薬剤師が英語を使う場面は、服薬指導だけではなく、受付寄りの対応も含まれます。

薬局カウンター(処方箋受付)

  • Please wait here. Your medicine will be ready in about 10 minutes. —こちらでお待ちください。お薬は10分ほどで用意できます。
  • Would you prefer a generic drug? —ジェネリックをご希望ですか?

服薬指導(重要事項の説明)

  • Please take this medicine exactly as directed. —指示通りに服用してください。
  • Do you understand how to take it? —飲み方は理解できましたか?
  • Could you repeat the instructions back to me? —飲み方を確認のため、もう一度言ってもらえますか?

OTC相談(市販薬の提案)

  • What symptoms do you have? —どんな症状がありますか?
  • I recommend this medicine for your cough. —咳にはこちらの薬がおすすめです。
  • If your symptoms get worse, please see a doctor. —悪化する場合は受診してください。

薬剤師が服薬指導をする場面のロールプレイ

外国人患者さんが安心して薬を使えるよう、用法用量と副作用を「短く」「確認しながら」進める会話例を紹介します。

Situation:薬局での服薬指導(処方薬)

Pharmacist:Hello. I’m the pharmacist. Let me check your prescription. Patient:Thank you. Pharmacist:This medicine is for five days. Take one tablet three times a day after meals. Patient:Okay. Are there any side effects? Pharmacist:It may cause drowsiness. If you feel sick, stop taking it and contact your doctor or pharmacist. Patient:Can I take this with my other medicines? Pharmacist:Let me confirm what you are taking. Do you have any other medications or supplements? Patient:Yes, I take blood pressure medicine. Pharmacist:Thank you. I will check for interactions. Pharmacist:Do you understand how to take this medicine? Patient:Yes. After meals, three times a day. Pharmacist:Perfect. Please come back if you have any questions.

【日本語訳】

薬剤師:こんにちは。薬剤師です。処方箋を確認しますね。
患者:ありがとうございます。
薬剤師:このお薬は5日分です。1回1錠を、1日3回、食後に服用してください。
患者:わかりました。副作用はありますか?
薬剤師:眠気が出ることがあります。もし気分が悪くなった場合は、服用を中止して、医師または薬剤師に連絡してください。
患者:他の薬と一緒に飲んでも大丈夫ですか?
薬剤師:今飲んでいるお薬を確認しますね。他に服用している薬やサプリメントはありますか?
患者:はい、血圧の薬を飲んでいます。
薬剤師:ありがとうございます。飲み合わせを確認しますね。
薬剤師:このお薬の飲み方は理解できましたか?
患者:はい。食後に1日3回ですね。
薬剤師:おっしゃる通りです。何か質問があれば、いつでもいらしてください。

薬剤師が英語対応するときのポイント

1)動詞は take を軸にすると迷いにくい

内服の基本は take で統一すると、服薬指導の英語が安定します。

例:Take one tablet… / Take this medicine…

2)安全のために「理解確認」を必ず入れる

英語ができる患者さんでも、用法用量は聞き間違いが起こります。

短い確認を入れるだけで安全性が上がります。

例:

  • Do you understand how to take it?
  • Could you repeat the instructions back to me?

3)副作用は「よくあるもの」と「受診が必要なもの」を分ける

不安を煽らないようにしつつ、危険サインは確実に伝えるのがポイントです。

例:

  • Common side effects include…
  • If you experience severe symptoms, contact your doctor.

4)英語ができないと感じる時ほど、短い定型文で十分

「薬剤師 英語 できない」と不安な方でも、自己紹介、用法用量、副作用、確認の4点に絞れば対応できます。

よくある質問

Q1. 薬剤師は英語で何と言いますか?(薬剤師 英語 カタカナ)

pharmacist(ファーマシスト)です。

薬局は pharmacy(ファーマシー) と言います。

Q2. 薬剤師の英語は仕事で必要ですか?

訪日外国人が多い地域や、国際診療・観光地では必要になる場面があります。特に服薬指導は安全に直結するため、定型表現だけでも準備しておくと安心です。

Q3. 服薬指導で最低限覚えるべき英語は?

まずはこの3つを優先すると実用的です。 ・Take one tablet…(用法用量) ・It may cause…(副作用) ・Do you understand…?(理解確認)

まとめ  HLCAの無料カウンセリングで医療英語学習のロードマップを作成しませんか?

薬剤師の医療英語は、単語を覚えるだけでなく、服薬指導の流れの中で「短く説明し、理解を確認し、患者さんの安全を守る」英語の使い方が重要です。

医療英語は読む・見るだけでは話せるようになりにくく、実際に声に出して説明する練習を重ねることで、現場で使える英語になります。

独学でつまずきやすいのは、自分の英語が正しく伝わっているか、患者さんに誤解されない表現になっているかを確認できないことです。

服薬指導は用法用量や副作用の説明が中心になるため、第三者がチェックし、改善点をフィードバックできる環境があると安心です。

HLCAでは、医療のバックグラウンドを持つ講師が授業を担当し、薬剤師の服薬指導を含む医療英語を実践形式で学べます。

採血、外来、救急、受付対応など、診療科・職種に応じた約200種類のテキストを使えるため、あなたの現場に合ったシーンで練習できます。

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この記事を書いた人
今実紅

看護師免許を保有。企業勤務・産業保健領域での経験を経て、医療英語スクールHLCAに参画。 現在は、受講を検討する医師・看護師・薬剤師など医療従事者へのカウンセリングを担当しながら、医療英語メディアの記事制作・SEOコンテンツ改善に携わる。 海外在住経験を通じて実践的な英語力を身につけ、TOEIC860点を取得。 メンタルヘルス、ウィメンズヘルスなど、医療専門性と生活者視点の両方が求められるテーマでの執筆経験を持つ。 看護師としての医療知識、医療英語学習者へのカウンセリング経験、SEO記事制作の知見を活かし、現場で安全に使える医療英語表現をわかりやすく発信している。