「英語、本当は苦手なんです」と外国人患者の前で言えないまま、汗だくで対応した経験はありませんか。本記事は英語にまったく自信がない看護師・受付・コメディカルが、現場で外国人患者を乗り切るための5つの裏技をまとめました。完璧な英語は不要。使うフレーズを20個に絞れば、外国人対応の8割は乗り切れます。
この記事のもくじ
裏技1|「20フレーズ完全暗記」で8割の場面に対応する

英語が苦手な医療従事者がやってはいけないのが「いろんな表現を少しずつ覚える」こと。広く浅く学ぶと、現場で出てこなくなります。代わりに20フレーズだけ完璧に暗記すれば、外国人患者対応の8割をカバーできます。
暗記すべき20フレーズの例(看護師向け):
- 挨拶: “Hi, I’m 名前. I’ll be your nurse today.”
- 痛みの確認: “How is your pain on a scale of 0 to 10?”
- バイタル: “I’m going to check your blood pressure / temperature now.”
- 採血: “I’ll take a small blood sample. You’ll feel a quick pinch.”
- 食事介助: “Are you hungry? Would you like some water?”
- 痛み止め: “Would you like some pain medication?”
- トイレ: “Do you need to use the bathroom? I can help you.”
- 家族: “Your family is here. Would you like to see them?”
- 分からない時: “I’m sorry, let me ask the doctor / a colleague.”
- 本人確認: “Let me confirm your name and date of birth, please.”
- 痛みの場所: “Can you point to where it hurts?”
- 検査説明: “We need to do some tests. I’ll explain each one.”
- 点滴: “I’m going to start your IV drip now.”
- 服薬: “It’s time for your medicine. Please take this with water.”
- 移動介助: “I’ll help you move to the wheelchair. Are you ready?”
- 体位変換: “Let me help you change your position to prevent bedsores.”
- ナースコール: “Press this button anytime you need a nurse.”
- 安静: “Please stay in bed for now, and call me if you need anything.”
- 退院前: “The doctor will come to see you before you go home.”
具体的な20フレーズは病院での外国人患者対応フレーズ集から選んで自分用リストを作ってください。なお、受付・会計など医療事務の場面に特化したフレーズは受付の英語フレーズ集を参照すると、現場とフロントの両方をカバーできます。
裏技2|分からない時の「魔法の3フレーズ」
英語が完璧でも、医療現場では必ず「聞き取れない」「言葉に詰まる」瞬間があります。そのとき沈黙してしまうと、患者は不安になります。沈黙を埋める3フレーズを覚えておきましょう。
- “Could you say that again more slowly, please?”(ゆっくり言い直してください)
- “Let me write it down. Could you spell that?”(書き留めるのでスペルを言ってください)
- “I want to make sure I understand correctly. Let me get someone who can help.”(正確に理解したいので、助けてくれる人を呼びます)
3つ目のフレーズは「英語ができる先輩・通訳・医師」を呼ぶことを患者に伝える表現。逃げではなく、患者安全のためのプロの判断として伝わります。
裏技3|身振り+簡単な英語+翻訳アプリ の三段構え

英語が苦手でも、以下の三段構えなら大抵の場面は乗り切れます。
- 第一段: 身振り・指差し・絵 — 「ここを指して痛みを教えて」など、言葉なしで伝わる情報を活用
- 第二段: 簡単な英語 — 「This / That / Here / Pain / Yes / No」レベルでも、組み合わせれば意思疎通可能
- 第三段: 翻訳アプリ — DeepLやGoogle翻訳をタブレットで使う。スピードはやや劣るが正確性は確保
ただし、AI翻訳には誤訳リスクがあるため、IC・侵襲的処置の説明では使わず、雑談や日常ケアに限定するのが安全です。
裏技4|「相手の英語をオウム返し」で誤解を最小化
聞き取った内容が合っているか確信が持てない時、自分で言い換えようとすると誤訳します。代わりに相手の言葉をそのまま繰り返すのが安全策。
- 患者: “I have chest pain since this morning.”
- あなた: “You have chest pain since this morning. Got it. Where exactly is the pain?”
相手の英語を9割そのまま使い、最後に1つだけ自分の質問を加える。これだけで「ちゃんと聞いている」感が伝わり、相手も安心します。
裏技5|「3ヶ月本気で勉強したら別人」の事実を信じる
裏技1〜4は短期サバイバルの方法ですが、根本解決は3ヶ月の集中学習です。HLCA受講生の看護師Ayumiさんは3ヶ月で患者対応ロールプレイができるレベルまで到達、上田さんは1日40分の学習で習慣化に成功しました。
「英語苦手」の自己認識は、3ヶ月の集中学習で「英語に伸びしろがある自分」に書き換わります。続けるコツは医療英語の学習が続かない3つの理由を参考にしてください。
よくある質問
Q1. 院内の英語対応マニュアルが整備されていません
個人で20フレーズリストを作るのが先決です。JMIP(外国人患者受入れ医療機関認証制度)の評価項目は、所属病院に英語対応体制を提案するときの根拠資料として活用できます。
Q2. 翻訳アプリに頼ると上達しないと聞きました
日常ケアでは使ってOK、ICや治療説明では避ける、と使い分ければ問題ありません。詳しくは医療英語×AI活用を参照してください。
Q3. 患者から「あなたは英語ができないから別の人を呼んで」と言われたら?
プロとして対応するのが正解です。「Of course. Let me get someone who speaks English better. Please wait a moment.」と落ち着いて伝え、英語が話せるスタッフを呼びましょう。
Q4. 英語ができる同僚に頼りすぎるのは良くないですか?
短期的にはOK、長期的にはNGです。3ヶ月かけて自分が「最低限の対応ができる人」になる計画を立てましょう。
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