消化器内科の医療英語|腹痛・吐き気・内視鏡検査で使う英単語とフレーズ

HLCA編集部
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消化器内科の医療英語|腹痛・吐き気・内視鏡検査で使う英単語とフレーズ
海仲由美
この記事の監修者
HLCA代表 / 校長 / 正看護師
正看護師として日本で4年半の臨床経験。2013年フィリピン・セブ島で英語留学。2015年4月に医療従事者向け医療英語スクールHLCAを設立。医療従事者の英語学習・海外キャリア・医療通訳を支援。「女性のためのフィリピン留学協会」理事、国際看護学非常勤講師。

消化器内科は、ありふれた腹痛から吐血・下血のような緊急性の高い主訴まで幅広く扱う科です。外国人患者の対応では「痛みの場所と食事との関係を正確に聞き取る」「内視鏡など検査の流れを落ち着いて説明する」両方が求められます。この記事は単語の暗記ではなく、外来・検査・結果説明という現場の流れに沿って、消化器内科で使う英語を組み立てられるようにまとめました。看護師・医師どちらの実務にも対応しています。

消化器内科で英語が必要になる3つの場面

消化器の現場で英語が要るのは、おおむね次の3場面です。場面ごとに「聞く英語」と「伝える英語」を分けて準備しておくと、迷わず対応できます。

  • 外来・初療:腹痛・吐き気・お通じの変化など、原因の見当をつけるための問診
  • 検査説明:内視鏡・大腸内視鏡・腹部エコーの目的と前処置(絶食など)の説明
  • 結果説明・指導:診断結果、服薬、食事を含む生活上の注意の伝達

腹痛を聞き分ける英語問診|部位・食事との関係でしぼり込む

腹痛は「どこが」「食事とどう関係するか」を聞くと原因の見当がつきます。場所を指してもらい、食前・食後どちらで悪化するかを必ず確認しましょう。

  • 部位:Where does it hurt? Can you point to the area?(どこが痛みますか?その場所を指してもらえますか?)
  • 発症・経過:When did the pain start, and is it getting worse?(いつから痛みますか?だんだん強くなっていますか?)
  • 食事との関係:Is the pain worse before or after meals?(痛みは食事の前と後、どちらでひどくなりますか?)
  • 性状:Is it a dull pain, a sharp pain, or a cramping pain?(鈍い痛み・鋭い痛み・しぼられるような痛み、どれですか?)

緊急度を見分ける英語(red flags)

次は消化器で注意すべき代表的なサイン(alarm features)です。当てはまれば医師へ速やかに引き継ぎます(下記は代表例で、ほかに激しい持続痛・反跳痛・血圧低下なども含まれます)。

  • Vomiting blood, blood in the stool, or black, tarry stools(吐血、血便、黒色タール便)
  • Difficulty swallowing or unintentional weight loss(嚥下困難・意図しない体重減少)
  • Yellowing of the skin or eyes(皮膚や白目が黄色くなる=黄疸)

吐き気・お通じの変化・吐血|消化器の主訴を英語で深掘りする

腹痛以外でも、消化器では吐き気・嘔吐、下痢・便秘、出血が頻出します。主訴別に一歩踏み込む質問を用意しておきます。

  • 吐き気・嘔吐(nausea / vomiting):Have you had any nausea or vomiting? What did the vomit look like?(吐き気や嘔吐はありましたか?吐いたものはどんな様子でしたか?)
  • お通じの変化(bowel changes):Have you noticed any changes in your bowel movements, like diarrhea or constipation?(下痢や便秘など、お通じに変化はありましたか?)
  • 出血(bleeding):Have you noticed any blood in your stool, or black, tarry stools?(便に血が混じったり、黒いタール状の便が出たことはありますか?)
  • 食欲(appetite):Have you lost your appetite or lost weight recently?(最近、食欲が落ちたり体重が減ったりしましたか?)

上部内視鏡・大腸内視鏡・腹部エコーを英語で説明する

検査は「何を・なぜ・どう準備するか」を短く伝えると、患者が落ち着いて受けられます。消化器は前処置(絶食や腸の洗浄)の説明が要になります。

  • 上部内視鏡(upper GI endoscopy / EGD。口語で gastroscopy とも):We’ll pass a thin camera through your mouth to look at your esophagus, stomach, and the first part of your small intestine. It usually takes about ten minutes.(口から細いカメラを入れ、食道・胃・十二指腸を見ます。通常10分ほどです。)
  • 大腸内視鏡(colonoscopy):This test looks at your large intestine. You’ll need to follow bowel-prep instructions, which often include a cleansing drink the day before and/or on the morning of the test.(大腸を調べる検査です。腸をきれいにする前処置(前日や当日朝の下剤など)の指示に従っていただきます。)
  • 腹部エコー(abdominal ultrasound):This ultrasound looks at your liver and gallbladder. You’ll feel a little gel and pressure.(肝臓や胆のうを見る超音波です。ジェルと少し圧迫を感じます。)
  • 前処置(検査ごとに異なる):Preparation differs by test. Please follow the specific instructions for your test, including fasting or bowel preparation.(前処置は検査ごとに異なります。絶食や腸の前処置など、その検査の指示に従ってください。)
  • 鎮静(sedation):If it’s appropriate for you, we can offer sedation so you feel more relaxed.(適応があれば、鎮静剤を使ってよりリラックスして受けていただけます。)

消化器でよく使う英単語・略語

カルテや申し送りでは略語が多用されます。フルスペルと意味をセットで押さえましょう。混同しやすいので一つずつ確認します。

  • GI:gastrointestinal(消化管の、消化器の)
  • GERD:gastroesophageal reflux disease(胃食道逆流症)
  • PUD:peptic ulcer disease(消化性潰瘍)
  • IBD:inflammatory bowel disease(炎症性腸疾患)
  • EGD:esophagogastroduodenoscopy(上部消化管内視鏡)
  • NPO:nil per os(絶食)
  • biopsy:生検(組織や細胞の一部を採取し、病理検査などで調べること)

結果説明と服薬・生活指導を英語で伝える

結果は専門用語を避け、平易な英語で。生活指導は断定でなく「医師の指示として」「一般的に」という枠で伝えると、誤解と過度な不安を防げます。

  • We found some inflammation in your stomach lining. The doctor will explain the next steps.(胃の粘膜に炎症が見られました。次の対応は医師から説明します。)
  • Please take this medication before meals, as prescribed.(このお薬は処方どおり、食前に飲んでください。)
  • Your doctor may advise you to avoid spicy or oily food for a while. Please follow their guidance.(医師から、しばらく辛いものや脂っこいものを控えるよう助言があるかもしれません。指示に従ってください。)

ロールプレイ|腹痛で来院し内視鏡を受ける患者

外来から検査説明までの流れをそのまま英語にした会話例です。声に出して、部位の聞き取りと前処置の説明が自然に出るまで練習しましょう。

Nurse/Doctor: What brings you in today?
Patient: I’ve had a dull pain in my upper belly since last night, and I feel nauseous.
Nurse/Doctor: Can you point to where it hurts the most? Does eating make it better or worse?
Patient: Right here, and it gets worse after I eat.
Nurse/Doctor: Have you noticed any blood in your stool or any black stools?
Patient: No, nothing like that.
Nurse/Doctor: Thank you. We’d like to do an upper endoscopy to look inside your stomach. Please don’t eat anything after dinner the night before. If it’s appropriate, we can offer sedation so you feel more comfortable.(胃の中を見るため上部内視鏡を行います。前日の夕食以降は絶食を。適応があれば鎮静も使えます。)

よくある質問

「胃カメラ」は英語で何と言いますか?

上部消化管内視鏡(胃カメラ)は upper endoscopy または gastroscopy、大腸内視鏡は colonoscopy と言います。「We’ll do an upper endoscopy.」のように使います。

「お腹が痛い」の英語表現を使い分けたいです。

鈍い痛みは a dull pain、鋭い痛みは a sharp pain、けいれんするような(しぼられるような)痛みは a cramping pain と表現します。場所を尋ねるときは Where exactly is the pain? が定番で、みぞおちは upper abdomen や upper belly と伝えると分かりやすいです。

まとめ

消化器内科の英語は、単語の暗記より「腹痛を部位と食事との関係で聞き分け、吐血・下血などの red flags を見極め、内視鏡の前処置をわかりやすく伝える」という現場の流れで身につけるのが近道です。学び方に迷ったら、オンライン医療英語スクールの無料カウンセリングでご相談ください。

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この記事を書いた人
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医療英語スクールHLCAの編集チーム。 医師・看護師・薬剤師・受付スタッフなど、医療従事者向けの医療英語学習を支援するメディアとして、現場で使える医療英単語・フレーズ・ロールプレイを発信しています。 記事制作では、医療現場でのコミュニケーション、患者対応、多職種連携の観点を重視し、医療英語を初めて学ぶ方にも分かりやすい内容を心がけています。