「豪州の看護師登録に向けてPTE Academicを受けるつもりだけれど、ほかの国でも同じ結果を使えるのか分からない」
「受験日が新しい基準の前か後かで、必要な点数が変わると聞いて不安になった」
海外での登録を考え始めると、こうした疑問にぶつかる看護師や医師の方は少なくないはずです。
この記事では、PTE Academic(Pearson Test of English Academic)が使える機関と使えない機関を、表にまとめます。豪州で受験日によって表が変わる点と、会場受験が条件になる点も、各機関の公式ページで確認できた範囲で解説します。PTEの勉強法や、ほかの試験との比較は扱いません。
【この記事でわかること】
- PTE Academicが使える機関と使えない機関を、看護師・医師の国別一覧で確認できる
- 豪州の登録機関が受験日で表を分けた仕組みと、新表の最低点(総合63・Speaking 76)
- 会場受験だけが認められる機関と、自宅受験版が使えない機関の見分け方
- ニュージーランド(NZ)・英国・カナダ・米国での扱いと、申し込む前に確かめる5つのこと
この記事のもくじ
- PTE Academicで登録できる機関・できない機関|看護師・医師の国別一覧
- 豪州(Ahpra)は受験日で表が変わる|2026年4月23日より前か後か
- 豪州の新表のPTE Academic|総合63・Speaking 76と、旧表との違い
- 自宅受験版は使えるのか|会場受験が条件になる機関
- ニュージーランドと英国|看護師・医師でPTEが使えない機関と、公式で確認が要る機関
- カナダと米国|オンタリオ州・BC州の基準点と、VisaScreenでのPTEの位置づけ
- PTEを申し込む前に確かめること|受験日・提出先・有効期間・ページの更新日
- よくある質問
- まとめ|登録の点数の次は、現場で使う医療英語を無料カウンセリングで相談する
PTE Academicで登録できる機関・できない機関|看護師・医師の国別一覧
PTE Academicを受け付けるのは、豪州とカナダ(看護師)の登録機関です。NZと英国の看護師登録では受け付けず、NZの医師はIELTS AcademicとOET Medicalのみです。英国の医師の扱いと米国の点数は、それぞれの公式ページで確認してください。
試験の点数で英語力を示す場合に、どの試験が認められるかは機関ごとに違います。次の表に、機関の正式名称と国・職種を添えて並べました。
表題:PTE Academicの受け付け状況(看護師・医師)
| 機関 | 国・職種 | PTE Academic | 会場受験のみか | 詳しい説明 |
|---|---|---|---|---|
| Ahpra(Australian Health Practitioner Regulation Agency) | 豪州・看護師も医師も同じ表(1つの委員会を除く) | 可 | 会場受験のみ | 豪州の3つの節 |
| NCNZ(Nursing Council of New Zealand) | NZ・海外養成の看護師 | 不可 | 対象外 | NZと英国の節 |
| MCNZ(Medical Council of New Zealand) | NZ・医師 | 不可(認める試験はIELTS AcademicとOET Medicalのみ) | 対象外 | NZと英国の節 |
| NMC(Nursing and Midwifery Council) | 英国・海外養成の看護師と助産師 | 不可 | 対象外 | NZと英国の節 |
| GMC(General Medical Council) | 英国・医師 | 公式で確認 | 公式で確認 | NZと英国の節 |
| CNO(College of Nurses of Ontario) | カナダ・オンタリオ州の看護師 | 可 | ページに記載なし | カナダと米国の節 |
| BCCNM(BC College of Nurses and Midwives) | カナダ・BC州のRN(Registered Nurse) | 可 | 会場受験のみ | カナダと米国の節 |
| VisaScreen(運営はTruMerit) | 米国・看護師ほか外国人医療従事者 | 可(承認試験を公表するHealth Resources and Services Administration、略称HRSAの一覧に入っている) | 公式で確認 | カナダと米国の節 |
確認日:2026年10月5日(各機関の公式ページ)。各機関のページは改定されるため、申し込む前に公式ページで最新を確認してください。
出典:Ahpra「Accepted English language tests」、NCNZの公式ページ、MCNZの英語方針(PDF)、NMCの公式ページ、CNOの公式ページ、BCCNMの公式ページ、TruMeritの告知(HRSAの英語試験と点数の更新)
豪州(Ahpra)は受験日で表が変わる|2026年4月23日より前か後か
この記事は、試験の点数で英語力を示す場合だけを扱います。
Ahpraのページによると、職種ごとの委員会(National Board)が認める英語試験の最低点は、2026年4月23日に改定されました。どの表で見るかは、試験を受けた日で決まります。
- 2026年4月22日以前に受けた試験:表1(旧表)
- 2026年4月23日以降に受けた試験:表2(新表)
- 初回が4月22日以前で、2回目が4月23日以降の場合:初回は表1、2回目は表2
改定の理由は、Ahpraの公式FAQで次のように説明されています。Department of Home Affairs(豪州で移住目的に認める英語試験と点数を定める省)が、2025年8月に試験の変更を公表しました。その内容は、試験会社が公表した点数対照の研究を反映したものです。各委員会は、この研究と省の基準にそろえて最低点を改めました。
あわせてAhpraは、登録に必要な英語力の水準そのものは変わらないと述べています。
受験は、1回の結果か、12か月以内に受けた最大2回の結果が使えます。別の試験会社の結果は合算できません。
職種による違いはありません。看護師も医師も、同じ表で見ます。Ahpraのページによると、同じ試験と同じ最低点を使う決まりから外れているのは、Aboriginal and Torres Strait Islander Health Practice Board of Australia(アボリジニとトレス海峡諸島民の保健医療を担う職種の委員会)だけです。
例外は、Aboriginal and Torres Strait Islander Health Practice Board of Australiaです。
出典:Ahpra「Accepted English language tests」(2026年10月5日確認)
豪州の新表のPTE Academic|総合63・Speaking 76と、旧表との違い
PTE Academicの点数は、総合・技能とも10〜90の尺度です。新表(2026年4月23日以降の受験)の最低点は、総合63・Listening 58・Reading 59・Writing 60・Speaking 76です。旧表と並べると、次のとおりです。
表題:豪州AhpraのPTE Academic最低点(旧表と新表)
| 項目 | 旧表(2026年4月22日以前の受験) | 新表(2026年4月23日以降の受験) | 差(新−旧) |
|---|---|---|---|
| 総合 | 66 | 63 | −3 |
| Listening | 66 | 58 | −8 |
| Reading | 66 | 59 | −7 |
| Writing | 56 | 60 | +4 |
| Speaking | 66 | 76 | +10 |
| 2回受験で合算する時の各回の総合 | 66以上 | 63以上 | −3 |
| 2回受験で合算する時の各技能の下限 | 全技能56以上 | Listening 53・Reading 54・Writing 60・Speaking 66以上 | Listening −3・Reading −2・Writing +4・Speaking +10 |
表の下2行は、2回に分けて受けた結果を合算する場合の条件です。各回の総合と、各技能の下限の両方を満たす必要があります。
旧新の差は一方向ではありません。総合・Listening・Readingは新表のほうが低く、Writing・Speakingは高くなっています。とくにSpeakingは、旧表の66から76へ10点上がりました。
Speakingの76が総合の63より高いのは、公式表の値そのものです(転記ミスではありません)。総合の最低点と、技能ごとの最低点は、別の欄に書かれています。
一部の技能だけを受け直す制度は、Ahpraが認めているのはIELTSのOne Skill Retakeだけです。PTE Academicは対象外です。
出典:Ahpra「Accepted English language tests」、Pearson PTE Academicのスコア説明ページ(いずれも2026年10月5日確認)
自宅受験版は使えるのか|会場受験が条件になる機関
結論から書くと、豪州のAhpraは自宅受験版を認めず、BC州のBCCNMは対面での受験のみとしています。オンタリオ州のCNOは、ページに記載がありません。公式ページで確認できた内容は次のとおりです。
- Ahpra:PTE Academicを「computer at test centre only」(テストセンターのコンピュータでの受験のみ)としています。自宅受験版(at home)、「indicative」版、遠隔監督(remote proctoring)を含む版は、承認されておらず受け付けません。
- BCCNM:承認テストの表で、PTE Academicに「In-person only」(対面での受験のみ)と書いています。
- CNO:ページに、PTEを会場で受けるか自宅で受けるかの記載がありません。CNOに出す結果は、申し込む前にCNOへ確認してください。
Pearsonの公式FAQも、PTE Academicは安全なPearsonのテストセンターで受験すると案内しています。申し込む時は、会場(テストセンター)での受験を選びます。
日本の会場と受験料は変更されることがあるため、Pearsonの会場・料金のページで確認してください。
出典:Ahpra「Accepted English language tests」、BCCNMの公式ページ、CNOの公式ページ、Pearson PTE AcademicのFAQ(いずれも2026年10月5日確認)
ニュージーランドと英国|看護師・医師でPTEが使えない機関と、公式で確認が要る機関
たとえば、豪州向けに受けたPTE Academicの結果を、NZの看護師登録にも使おうとする場合を考えます。NCNZのページを開くと、PTEを受け付けないという一文があり、受け付ける試験を調べ直すことになります。登録先を増やす前に、機関ごとの受け付け状況を確かめておけば、この手戻りは避けられます。
- NCNZ(NZ・海外養成の看護師):受理する試験は、OETとIELTS Academicの2つのみです。ページには「We do not accept PTE.」(PTEは受け付けません)と明記されています。
- MCNZ(NZ・医師):英語方針が認める試験は、IELTS AcademicとOET Medicalのみです。方針にPTEの記載はありません。
- NMC(英国・海外養成の看護師と助産師):受け付ける試験は、IELTS AcademicとOETの2つだけです。ページには「These are the only tests we can accept」(受け付けられるのはこの試験だけ)と書かれています。ページの最終更新表記は08/03/2024で、ガイダンスPDFはUpdated June 2023です。最新は公式ページで確認してください。
- GMC(英国・医師):PTE Academicを受け付けるかどうかは、申請前にGMC(General Medical Council)の公式サイトで確認してください。
NZと英国の看護師登録では、IELTS AcademicかOETから選びます。IELTS・OET・TOEFLの国別スコア要件は、次の記事で詳しく解説しています。
IELTSとOETのどちらを受けるかで迷う場合は、次の記事で詳しく解説しています。
出典:NCNZの公式ページ、MCNZの英語方針(PDF)、NMCの公式ページ、NMCのガイダンスPDF(いずれも2026年10月5日確認)
カナダと米国|オンタリオ州・BC州の基準点と、VisaScreenでのPTEの位置づけ
カナダは、規制機関ごとに英語試験の基準点を持っています。オンタリオ州の看護師はCNOの受理試験に、BC州のRNはBCCNMの承認テストに、PTE Academicが入っています。2つの基準点は次のとおりです。
表題:カナダ2州のPTE Academic基準点
| 項目 | CNO(オンタリオ州・看護師) | BCCNM(BC州・RN) |
|---|---|---|
| Reading | 66 | 66 |
| Listening | 73 | 73 |
| Writing | 68 | 68 |
| Speaking | 75 | 75 |
| 総合の基準 | 適用なし | 記載なし |
| 結果の有効期間 | 登録前2年以内に受験したもの | 証拠は2年以内のもの |
| 受験方法 | ページに記載なし | In-person only(対面のみ) |
基準点は、どの技能も最低値です。CNOのページでは、総合の欄に「Not applicable」(適用なし)と書かれています。
カナダの看護師向けの評価サービスに、NNAS(National Nursing Assessment Service)があります。NNASは2022年10月14日以降、言語試験のスコアを収集していません。言語力の証明は、申請者が規制機関へ直接提出します。
米国のVisaScreenは、看護師ほか外国人医療従事者が対象で、運営はTruMeritです。承認する英語試験と合格点を公表しているのは、米国のHealth Resources and Services Administration(HRSA)です。
HRSAの承認試験には、PTE Academicが入っています。ただし、受験日が2026年5月12日より前か後かで、基準が分かれます。点数は、申し込む前にHRSAとTruMeritの公式ページで最新の表を確認してください。
出典:CNOの公式ページ、BCCNMの公式ページ、NNASのFAQ、TruMeritの告知(HRSAの英語試験と点数の更新)(いずれも2026年10月5日確認)。確認先:HRSAの外国人医療従事者の要件のページ
PTEを申し込む前に確かめること|受験日・提出先・有効期間・ページの更新日
申し込む前に、次の5つを順に確かめます。
- 登録先の機関:国・州・職種で、その機関がPTE Academicを受け付けるかを、最初の表で確かめます。
- 受験日:豪州は2026年4月23日、米国のVisaScreenは2026年5月12日が境です。どちらも、受験日で基準が分かれます。
- 受験方法:会場受験で申し込みます。豪州のAhpraとBCCNMは、会場受験のみです。
- 結果の有効期間:Ahpraは申請日の前2年以内が原則で、例外があります。CNOは登録前2年以内、BCCNMは2年以内の証拠が条件です。
- 機関のページの更新日:Ahpraは「Page reviewed 23/04/2026」、NMCは08/03/2024の表記です。更新日が古い機関は、最新の案内が出ていないかを確かめます。
Ahpraは、試験ごとに必要な点数の達成しやすさが変わらないよう、基準を揃えていると説明しています。ある試験が、ほかの試験より易しいということはない、という説明です。試験どうしの比較は、先ほど紹介した2本の記事で扱っています。
受け付ける試験は機関ごとに違い、NZと英国の看護師登録ではPTEが使えません。複数の国を視野に入れている場合は、先に最初の表を見て、PTEが使える国を確かめます。看護師の海外就職先を国別に比べた内容は、次の記事で詳しく解説しています。
よくある質問
Q. PTE Academicの自宅受験版は、豪州の登録に使えますか?
A. 使えません。AhpraはPTE Academicを「computer at test centre only」としていて、自宅受験版と遠隔監督を含む版は承認されていません。
Q. 2026年4月22日までに受けたPTEの結果は、どの表で見ますか?
A. 旧表(表1)で見ます。初回が旧表の時期で、2回目が新表の時期なら、初回は表1、2回目は表2です。結果の有効期間は、原則として申請日の前2年以内です。例外があるため、Ahpraのページで確かめます。
Q. Speakingの76は、総合の63より高いのに、なぜですか?
A. 公式表の値そのものです。総合の最低点と、技能ごとの最低点は別の欄に書かれていて、Speakingの欄が76です。
Q. NZの看護師登録にPTEは使えますか?
A. 使えません。NCNZのページに「We do not accept PTE.」と書かれています。IELTS AcademicかOETを選びます。
Q. 米国のVisaScreenでは、PTEは何点必要ですか?
A. HRSAが承認する英語試験にPTE Academicが入っています。点数は受験日によって基準が分かれるため、HRSAとTruMeritの公式ページで最新の表を確認してください。
Q. 日本でPTEを受けられる会場と受験料は?
A. 会場と受験料は変更されることがあるため、Pearson公式の会場・料金のページで最新を確認してください。
まとめ|登録の点数の次は、現場で使う医療英語を無料カウンセリングで相談する
この記事の要点は、次の3つです。
- PTE Academicが使える機関と使えない機関は、機関別の表で確認する
- 豪州は受験日で表が変わり、PTEの新表は総合63・Speaking 76
- 会場受験が条件になる機関がある
まずは登録先の機関を1つ決め、その機関の公式ページで、受験日・基準点・受験方法を確認しましょう。
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医療英語そのものについては、次の記事で詳しく解説しています。
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