PTE Academicで医療職の海外登録はできる?|豪州の新スコア要件(2026年4月〜)とNZ・英国での扱い

HLCA編集部
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PTE Academicで医療職の海外登録はできる?|豪州の新スコア要件(2026年4月〜)とNZ・英国での扱い
海仲由美
この記事の監修者
HLCA代表 / 校長 / 正看護師
正看護師として日本で4年半の臨床経験。2013年フィリピン・セブ島で英語留学。2015年4月に医療従事者向け医療英語スクールHLCAを設立。医療従事者の英語学習・海外キャリア・医療通訳を支援。「女性のためのフィリピン留学協会」理事、国際看護学非常勤講師。

「豪州の看護師登録に向けてPTE Academicを受けるつもりだけれど、ほかの国でも同じ結果を使えるのか分からない」

「受験日が新しい基準の前か後かで、必要な点数が変わると聞いて不安になった」

海外での登録を考え始めると、こうした疑問にぶつかる看護師や医師の方は少なくないはずです。

この記事では、PTE Academic(Pearson Test of English Academic)が使える機関と使えない機関を、表にまとめます。豪州で受験日によって表が変わる点と、会場受験が条件になる点も、各機関の公式ページで確認できた範囲で解説します。PTEの勉強法や、ほかの試験との比較は扱いません。

【この記事でわかること】

  • PTE Academicが使える機関と使えない機関を、看護師・医師の国別一覧で確認できる
  • 豪州の登録機関が受験日で表を分けた仕組みと、新表の最低点(総合63・Speaking 76)
  • 会場受験だけが認められる機関と、自宅受験版が使えない機関の見分け方
  • ニュージーランド(NZ)・英国・カナダ・米国での扱いと、申し込む前に確かめる5つのこと

PTE Academicで登録できる機関・できない機関|看護師・医師の国別一覧

PTE Academicを受け付けるのは、豪州とカナダ(看護師)の登録機関です。NZと英国の看護師登録では受け付けず、NZの医師はIELTS AcademicとOET Medicalのみです。英国の医師の扱いと米国の点数は、それぞれの公式ページで確認してください。

試験の点数で英語力を示す場合に、どの試験が認められるかは機関ごとに違います。次の表に、機関の正式名称と国・職種を添えて並べました。

表題:PTE Academicの受け付け状況(看護師・医師)

機関 国・職種 PTE Academic 会場受験のみか 詳しい説明
Ahpra(Australian Health Practitioner Regulation Agency) 豪州・看護師も医師も同じ表(1つの委員会を除く) 可 会場受験のみ 豪州の3つの節
NCNZ(Nursing Council of New Zealand) NZ・海外養成の看護師 不可 対象外 NZと英国の節
MCNZ(Medical Council of New Zealand) NZ・医師 不可(認める試験はIELTS AcademicとOET Medicalのみ) 対象外 NZと英国の節
NMC(Nursing and Midwifery Council) 英国・海外養成の看護師と助産師 不可 対象外 NZと英国の節
GMC(General Medical Council) 英国・医師 公式で確認 公式で確認 NZと英国の節
CNO(College of Nurses of Ontario) カナダ・オンタリオ州の看護師 可 ページに記載なし カナダと米国の節
BCCNM(BC College of Nurses and Midwives) カナダ・BC州のRN(Registered Nurse) 可 会場受験のみ カナダと米国の節
VisaScreen(運営はTruMerit) 米国・看護師ほか外国人医療従事者 可(承認試験を公表するHealth Resources and Services Administration、略称HRSAの一覧に入っている) 公式で確認 カナダと米国の節

確認日:2026年10月5日(各機関の公式ページ)。各機関のページは改定されるため、申し込む前に公式ページで最新を確認してください。

出典:Ahpra「Accepted English language tests」、NCNZの公式ページ、MCNZの英語方針(PDF)、NMCの公式ページ、CNOの公式ページ、BCCNMの公式ページ、TruMeritの告知(HRSAの英語試験と点数の更新)

豪州(Ahpra)は受験日で表が変わる|2026年4月23日より前か後か

この記事は、試験の点数で英語力を示す場合だけを扱います。

Ahpraのページによると、職種ごとの委員会(National Board)が認める英語試験の最低点は、2026年4月23日に改定されました。どの表で見るかは、試験を受けた日で決まります。

  • 2026年4月22日以前に受けた試験:表1(旧表)
  • 2026年4月23日以降に受けた試験:表2(新表)
  • 初回が4月22日以前で、2回目が4月23日以降の場合:初回は表1、2回目は表2

改定の理由は、Ahpraの公式FAQで次のように説明されています。Department of Home Affairs(豪州で移住目的に認める英語試験と点数を定める省)が、2025年8月に試験の変更を公表しました。その内容は、試験会社が公表した点数対照の研究を反映したものです。各委員会は、この研究と省の基準にそろえて最低点を改めました。

あわせてAhpraは、登録に必要な英語力の水準そのものは変わらないと述べています。

受験は、1回の結果か、12か月以内に受けた最大2回の結果が使えます。別の試験会社の結果は合算できません。

職種による違いはありません。看護師も医師も、同じ表で見ます。Ahpraのページによると、同じ試験と同じ最低点を使う決まりから外れているのは、Aboriginal and Torres Strait Islander Health Practice Board of Australia(アボリジニとトレス海峡諸島民の保健医療を担う職種の委員会)だけです。

例外は、Aboriginal and Torres Strait Islander Health Practice Board of Australiaです。

出典:Ahpra「Accepted English language tests」(2026年10月5日確認)

豪州の新表のPTE Academic|総合63・Speaking 76と、旧表との違い

PTE Academicの点数は、総合・技能とも10〜90の尺度です。新表(2026年4月23日以降の受験)の最低点は、総合63・Listening 58・Reading 59・Writing 60・Speaking 76です。旧表と並べると、次のとおりです。

表題:豪州AhpraのPTE Academic最低点(旧表と新表)

項目 旧表(2026年4月22日以前の受験) 新表(2026年4月23日以降の受験) 差(新−旧)
総合 66 63 −3
Listening 66 58 −8
Reading 66 59 −7
Writing 56 60 +4
Speaking 66 76 +10
2回受験で合算する時の各回の総合 66以上 63以上 −3
2回受験で合算する時の各技能の下限 全技能56以上 Listening 53・Reading 54・Writing 60・Speaking 66以上 Listening −3・Reading −2・Writing +4・Speaking +10

表の下2行は、2回に分けて受けた結果を合算する場合の条件です。各回の総合と、各技能の下限の両方を満たす必要があります。

旧新の差は一方向ではありません。総合・Listening・Readingは新表のほうが低く、Writing・Speakingは高くなっています。とくにSpeakingは、旧表の66から76へ10点上がりました。

Speakingの76が総合の63より高いのは、公式表の値そのものです(転記ミスではありません)。総合の最低点と、技能ごとの最低点は、別の欄に書かれています。

一部の技能だけを受け直す制度は、Ahpraが認めているのはIELTSのOne Skill Retakeだけです。PTE Academicは対象外です。

出典:Ahpra「Accepted English language tests」、Pearson PTE Academicのスコア説明ページ(いずれも2026年10月5日確認)

自宅受験版は使えるのか|会場受験が条件になる機関

結論から書くと、豪州のAhpraは自宅受験版を認めず、BC州のBCCNMは対面での受験のみとしています。オンタリオ州のCNOは、ページに記載がありません。公式ページで確認できた内容は次のとおりです。

  • Ahpra:PTE Academicを「computer at test centre only」(テストセンターのコンピュータでの受験のみ)としています。自宅受験版(at home)、「indicative」版、遠隔監督(remote proctoring)を含む版は、承認されておらず受け付けません。
  • BCCNM:承認テストの表で、PTE Academicに「In-person only」(対面での受験のみ)と書いています。
  • CNO:ページに、PTEを会場で受けるか自宅で受けるかの記載がありません。CNOに出す結果は、申し込む前にCNOへ確認してください。

Pearsonの公式FAQも、PTE Academicは安全なPearsonのテストセンターで受験すると案内しています。申し込む時は、会場(テストセンター)での受験を選びます。

日本の会場と受験料は変更されることがあるため、Pearsonの会場・料金のページで確認してください。

出典:Ahpra「Accepted English language tests」、BCCNMの公式ページ、CNOの公式ページ、Pearson PTE AcademicのFAQ(いずれも2026年10月5日確認)

ニュージーランドと英国|看護師・医師でPTEが使えない機関と、公式で確認が要る機関

たとえば、豪州向けに受けたPTE Academicの結果を、NZの看護師登録にも使おうとする場合を考えます。NCNZのページを開くと、PTEを受け付けないという一文があり、受け付ける試験を調べ直すことになります。登録先を増やす前に、機関ごとの受け付け状況を確かめておけば、この手戻りは避けられます。

  • NCNZ(NZ・海外養成の看護師):受理する試験は、OETとIELTS Academicの2つのみです。ページには「We do not accept PTE.」(PTEは受け付けません)と明記されています。
  • MCNZ(NZ・医師):英語方針が認める試験は、IELTS AcademicとOET Medicalのみです。方針にPTEの記載はありません。
  • NMC(英国・海外養成の看護師と助産師):受け付ける試験は、IELTS AcademicとOETの2つだけです。ページには「These are the only tests we can accept」(受け付けられるのはこの試験だけ)と書かれています。ページの最終更新表記は08/03/2024で、ガイダンスPDFはUpdated June 2023です。最新は公式ページで確認してください。
  • GMC(英国・医師):PTE Academicを受け付けるかどうかは、申請前にGMC(General Medical Council)の公式サイトで確認してください。

NZと英国の看護師登録では、IELTS AcademicかOETから選びます。IELTS・OET・TOEFLの国別スコア要件は、次の記事で詳しく解説しています。

IELTSとOETのどちらを受けるかで迷う場合は、次の記事で詳しく解説しています。

出典:NCNZの公式ページ、MCNZの英語方針(PDF)、NMCの公式ページ、NMCのガイダンスPDF(いずれも2026年10月5日確認)

カナダと米国|オンタリオ州・BC州の基準点と、VisaScreenでのPTEの位置づけ

カナダは、規制機関ごとに英語試験の基準点を持っています。オンタリオ州の看護師はCNOの受理試験に、BC州のRNはBCCNMの承認テストに、PTE Academicが入っています。2つの基準点は次のとおりです。

表題:カナダ2州のPTE Academic基準点

項目 CNO(オンタリオ州・看護師) BCCNM(BC州・RN)
Reading 66 66
Listening 73 73
Writing 68 68
Speaking 75 75
総合の基準 適用なし 記載なし
結果の有効期間 登録前2年以内に受験したもの 証拠は2年以内のもの
受験方法 ページに記載なし In-person only(対面のみ)

基準点は、どの技能も最低値です。CNOのページでは、総合の欄に「Not applicable」(適用なし)と書かれています。

カナダの看護師向けの評価サービスに、NNAS(National Nursing Assessment Service)があります。NNASは2022年10月14日以降、言語試験のスコアを収集していません。言語力の証明は、申請者が規制機関へ直接提出します。

米国のVisaScreenは、看護師ほか外国人医療従事者が対象で、運営はTruMeritです。承認する英語試験と合格点を公表しているのは、米国のHealth Resources and Services Administration(HRSA)です。

HRSAの承認試験には、PTE Academicが入っています。ただし、受験日が2026年5月12日より前か後かで、基準が分かれます。点数は、申し込む前にHRSAとTruMeritの公式ページで最新の表を確認してください。

出典:CNOの公式ページ、BCCNMの公式ページ、NNASのFAQ、TruMeritの告知(HRSAの英語試験と点数の更新)(いずれも2026年10月5日確認)。確認先:HRSAの外国人医療従事者の要件のページ

PTEを申し込む前に確かめること|受験日・提出先・有効期間・ページの更新日

申し込む前に、次の5つを順に確かめます。

  1. 登録先の機関:国・州・職種で、その機関がPTE Academicを受け付けるかを、最初の表で確かめます。
  2. 受験日:豪州は2026年4月23日、米国のVisaScreenは2026年5月12日が境です。どちらも、受験日で基準が分かれます。
  3. 受験方法:会場受験で申し込みます。豪州のAhpraとBCCNMは、会場受験のみです。
  4. 結果の有効期間:Ahpraは申請日の前2年以内が原則で、例外があります。CNOは登録前2年以内、BCCNMは2年以内の証拠が条件です。
  5. 機関のページの更新日:Ahpraは「Page reviewed 23/04/2026」、NMCは08/03/2024の表記です。更新日が古い機関は、最新の案内が出ていないかを確かめます。

Ahpraは、試験ごとに必要な点数の達成しやすさが変わらないよう、基準を揃えていると説明しています。ある試験が、ほかの試験より易しいということはない、という説明です。試験どうしの比較は、先ほど紹介した2本の記事で扱っています。

受け付ける試験は機関ごとに違い、NZと英国の看護師登録ではPTEが使えません。複数の国を視野に入れている場合は、先に最初の表を見て、PTEが使える国を確かめます。看護師の海外就職先を国別に比べた内容は、次の記事で詳しく解説しています。

よくある質問

Q. PTE Academicの自宅受験版は、豪州の登録に使えますか?

A. 使えません。AhpraはPTE Academicを「computer at test centre only」としていて、自宅受験版と遠隔監督を含む版は承認されていません。

Q. 2026年4月22日までに受けたPTEの結果は、どの表で見ますか?

A. 旧表(表1)で見ます。初回が旧表の時期で、2回目が新表の時期なら、初回は表1、2回目は表2です。結果の有効期間は、原則として申請日の前2年以内です。例外があるため、Ahpraのページで確かめます。

Q. Speakingの76は、総合の63より高いのに、なぜですか?

A. 公式表の値そのものです。総合の最低点と、技能ごとの最低点は別の欄に書かれていて、Speakingの欄が76です。

Q. NZの看護師登録にPTEは使えますか?

A. 使えません。NCNZのページに「We do not accept PTE.」と書かれています。IELTS AcademicかOETを選びます。

Q. 米国のVisaScreenでは、PTEは何点必要ですか?

A. HRSAが承認する英語試験にPTE Academicが入っています。点数は受験日によって基準が分かれるため、HRSAとTruMeritの公式ページで最新の表を確認してください。

Q. 日本でPTEを受けられる会場と受験料は?

A. 会場と受験料は変更されることがあるため、Pearson公式の会場・料金のページで最新を確認してください。

まとめ|登録の点数の次は、現場で使う医療英語を無料カウンセリングで相談する

この記事の要点は、次の3つです。

  • PTE Academicが使える機関と使えない機関は、機関別の表で確認する
  • 豪州は受験日で表が変わり、PTEの新表は総合63・Speaking 76
  • 会場受験が条件になる機関がある

まずは登録先の機関を1つ決め、その機関の公式ページで、受験日・基準点・受験方法を確認しましょう。

試験の点数は登録の入口で、登録後に患者さんや多職種と動くための医療英語は、別に準備が要ります。HLCAは、看護師をはじめとする医療従事者向けの医療英語スクールで、その学び方を無料カウンセリングで相談できます。

医療英語そのものについては、次の記事で詳しく解説しています。

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この記事を書いた人
HLCA編集部

医療英語スクールHLCAの編集チーム。 医師・看護師・薬剤師・受付スタッフなど、医療従事者向けの医療英語学習を支援するメディアとして、現場で使える医療英単語・フレーズ・ロールプレイを発信しています。 記事制作では、医療現場でのコミュニケーション、患者対応、多職種連携の観点を重視し、医療英語を初めて学ぶ方にも分かりやすい内容を心がけています。