整形外科の医療英語|骨折・痛み・リハビリ指示で使う英単語とフレーズ・ロールプレイ

HLCA編集部
更新日:
公開日:
整形外科の医療英語|骨折・痛み・リハビリ指示で使う英単語とフレーズ・ロールプレイ
海仲由美
この記事の監修者
HLCA代表 / 校長 / 正看護師
正看護師として日本で4年半の臨床経験。2013年フィリピン・セブ島で英語留学。2015年4月に医療従事者向け医療英語スクールHLCAを設立。医療従事者の英語学習・海外キャリア・医療通訳を支援。「女性のためのフィリピン留学協会」理事、国際看護学非常勤講師。

整形外科では、骨折・捻挫・関節痛など「痛み」と「動かしにくさ」を抱えた患者が来院します。外国人患者の対応では、どこを・どのように痛めたのか(受傷機転)を正確に聞き取り、画像検査や固定・リハビリの流れをわかりやすく説明する英語力が求められます。この記事は単語の丸暗記ではなく、部位・損傷タイプ・検査・処置を体系的に整理した表を軸に、整形外科で使う医療英語をまとめました。

整形外科の英単語|部位・損傷・症状・検査を表で整理

整形外科の英語は、まず「どの部位(anatomy)」を「どう痛めたか(injury type)」の2軸でおさえると、問診も検査説明も組み立てやすくなります。下の表で頻出語をまとめて確認しましょう。

部位(anatomy)

English 日本語
shoulder / elbow / wrist 肩 / 肘 / 手首
hip / knee / ankle 股関節 / 膝 / 足首
spine / lower back 脊椎 / 腰
joint / ligament / tendon / cartilage 関節 / 靭帯 / 腱 / 軟骨

損傷タイプ(injury type)

English 日本語
fracture 骨折(ひびも含む)
sprain 捻挫(靭帯の損傷)
strain 肉離れ・筋や腱の損傷
dislocation 脱臼
tendinitis 腱炎

症状・検査・固定具

English 日本語
swelling / bruise / stiffness 腫れ / あざ / こわばり
range of motion (ROM) 関節可動域
X-ray / MRI / CT scan レントゲン / MRI / CT
cast / splint / brace ギプス / シーネ(副子)/ 装具
crutches / rehabilitation 松葉杖 / リハビリ

「捻挫」と「肉離れ」は日本語では混同されがちですが、英語では sprain(靭帯)strain(筋・腱) で区別します。患者説明でも使い分けると正確に伝わります。

受傷機転(どう怪我をしたか)を英語で聞く

整形外科の問診は、How did it happen?(どうやって起きましたか)から始めるのが基本です。転んだ・ひねった・ぶつけたなど、けがの起き方(mechanism of injury)によって疑う損傷が変わるため、最初に必ず確認します。

  • How did you injure it? Did you fall, twist it, or hit it?(どうやってけがをしましたか。転んだ、ひねった、ぶつけた、のどれですか)
  • When did it happen?(いつ起きましたか)
  • Were you able to keep moving afterward, or did it stop you right away?(その後も動けましたか、それともすぐ動けなくなりましたか)
  • Have you injured the same area before?(同じところを以前にもけがしたことはありますか)

痛みと可動域を評価する英語|部位・性質・動きの3軸

痛みは「場所(where)」「性質(quality)」「動きとの関係(with movement)」の3軸で切り分けると、状態を具体的に把握できます。日本語の「痛い?」の一言を、英語では条件を添えて尋ねるのがコツです。

評価の軸 English phrase
場所 Where exactly does it hurt? Can you point to the spot?(どこが痛みますか。指でさせますか)
程度 On a scale of 0 to 10, how bad is the pain?(0から10で、痛みはどのくらいですか)
性質 Is the pain sharp, dull, or throbbing?(鋭い・鈍い・ズキズキ、どの痛みですか)
動きとの関係 Does it hurt more when you move it, or even when you are resting?(動かすときと、休んでいるときでも、どちらがより痛みますか)
可動域 I’m going to move your arm slowly. Tell me when it starts to hurt.(腕をゆっくり動かします。痛み始めたら教えてください)

画像検査の使い分けを英語で説明する(X線・MRI・CT)

整形外科では損傷の種類によって画像検査を使い分けます。患者には「何を調べるための検査か」をセットで伝えると安心につながります。検査の要否や種類の最終判断は医師が行います。

  • We’ll take an X-ray to check for a fracture.(骨折がないか調べるためにレントゲンを撮ります。)
  • An MRI may be used when the doctor needs to evaluate soft tissues such as ligaments, cartilage, or tendons, especially if symptoms are severe or do not improve as expected.(MRIは、症状が強い・思うように改善しないなどの場合に、靭帯・軟骨・腱といった軟部組織を医師が評価するために使われることがあります。)
  • A CT scan gives a more detailed view of the bone if the fracture is complex.(骨折が複雑な場合、CTで骨をより詳しく確認します。)
  • Please hold still while we take the image.(撮影の間、動かないでいてください。)

固定と荷重制限の指示|ギプス・装具・松葉杖

固定や荷重(体重をかけること)の指示は、患者の回復に直結します。英語では weight-bearing(荷重)という語を覚えておくと、指示が正確に伝わります。具体的な固定期間や荷重の可否は、損傷と医師の指示・施設のプロトコルによって異なります。

  • We’ll put your arm in a cast for a few weeks.(数週間、腕にギプスをします。)
  • Try not to put weight on your leg for now. Use these crutches.(今は脚に体重をかけないようにしてください。この松葉杖を使ってください。)
  • Follow the doctor’s instructions about weight-bearing. If you are told to do partial weight-bearing, put only a small amount of weight on it and use the crutches.(荷重は医師の指示に従ってください。部分荷重の指示がある場合は、松葉杖を使いながら少しだけ体重をかけます。)
  • Keep the cast dry, and come back if your fingers become numb or very swollen.(ギプスは濡らさないでください。指がしびれる・強く腫れる場合は受診してください。)

受診・救急の目安(red flags):手足が変形している・冷たい/青白い/紫色になる・しびれやピリピリがある・痛みや腫れが悪化する・体重をかけられない/数歩も歩けない、といった場合はすぐに受診します。
Seek urgent care if the limb looks deformed, is cold or blue/grey, becomes numb or tingling, the pain or swelling is getting worse, or you cannot bear weight or walk a few steps.

リハビリ・自宅でのケアを英語で伝える(RICE・可動域訓練)

受傷直後の自宅ケアとして、まず保護(Protection)を加えたPRICE(Protection 保護・Rest 安静・Ice 冷却・Compression 圧迫・Elevation 挙上)で説明されることが一般的です。冷却時間や開始時期などの具体的な方法は損傷や医師の指示により異なるため、一般的な目安として伝え、最終的な判断は医師・施設の基準に従います。

  • For the first 2 to 3 days, follow your clinic’s instructions for protection, rest, ice, compression, and elevation.(最初の2〜3日は、保護・安静・冷却・圧迫・挙上について施設の指示に従ってください。)
  • Wrap the ice pack in a towel. Do not put ice directly on the skin, and avoid icing for more than 20 minutes at a time.(保冷剤はタオルで包み、肌に直接当てないでください。1回20分を超える冷却は避けます。)
  • If you have diabetes, poor circulation, or reduced skin sensation, check with a healthcare professional first.(糖尿病・血行障害・感覚の低下がある場合は、冷却の前に医療者に相談してください。)
  • When your pain and swelling improve, your doctor or physical therapist may start gentle range-of-motion exercises.(痛みと腫れが落ち着いてきたら、医師や理学療法士が軽い可動域訓練を始めることがあります。)
  • Don’t push through sharp pain—stop and let us know.(鋭い痛みを我慢して続けないでください。中止して教えてください。)

リハビリ指示では、Try not to …(〜しないように)や Let’s start with …(〜から始めましょう)といった、強制的すぎない柔らかい表現を混ぜると、患者の不安をやわらげられます。

ロールプレイ|足首の捻挫:問診から診断・リハビリ説明まで

受傷機転の聞き取りから、可動域の確認、画像検査の説明、診断後のリハビリ指示までを一連でつないだ会話例です。

Provider: Hi, what brings you in today?
(こんにちは。今日はどうされましたか)
Patient: I twisted my ankle while running this morning. It’s really swollen.
(今朝走っているときに足首をひねりました。かなり腫れています)
Provider: I’m sorry to hear that. Can you put any weight on it?
(お気の毒です。体重をかけられますか)
Patient: A little, but it hurts a lot when I try to walk.
(少しは。でも歩こうとするととても痛みます)
Provider: On a scale of 0 to 10, how bad is the pain?
(0から10で、痛みはどのくらいですか)
Patient: About a 7.
(7くらいです)
Provider: Let me check the range of motion. Tell me when it hurts.
(可動域を確認します。痛むところで教えてください)
Patient: Right there, when you turn my foot inward.
(そこです。足を内側に回したときです)
Provider: Okay. We’ll take an X-ray to rule out a fracture.
(わかりました。骨折を除外するためにレントゲンを撮りましょう)
— after the X-ray —
Provider: The X-ray does not show an obvious fracture. Based on your exam, this looks like a sprain, but the doctor will confirm the diagnosis and treatment plan.
(レントゲンでは明らかな骨折は見られません。診察所見からは捻挫が疑われますが、診断と治療方針は医師が確認します)
Patient: How long until I can run again?
(また走れるまでどのくらいですか)
Provider: It depends on how it heals. When your swelling improves, we’ll show you some gentle exercises.
(治り方によります。腫れが落ち着いてきたら、軽い運動をお見せします)

よくある質問

「骨折」と「ひび」は英語でどう言い分けますか?

どちらも fracture を使います。「ひび」は a hairline fracture(細い骨折線)と表現すると伝わりやすいです。完全に折れている場合は a complete fracture と補足できます。

「捻挫」と「肉離れ」の英語の違いは?

捻挫は sprain(靭帯の損傷)、肉離れは strain(筋や腱の損傷)です。患者には It’s a sprain, not a broken bone.(骨折ではなく捻挫です)のように、損傷の種類を一言添えると安心につながります。

荷重制限はどう英語で伝えますか?

weight-bearing(荷重)を使い、Try not to put weight on your leg.(脚に体重をかけないでください)や Follow the doctor’s instructions about weight-bearing.(荷重は医師の指示に従ってください)と伝えます。痛みの有無だけで自己判断せず、可否は必ず医師の指示に従うよう案内します。

まとめ

整形外科の医療英語は、部位と損傷タイプを体系的に整理し、受傷機転・痛みの評価・画像検査・固定とリハビリの指示を場面ごとに身につけるのが近道です。学び方に迷ったら、オンライン医療英語スクールの無料カウンセリングでご相談ください。

あわせて読みたい関連記事

次のステップ:現場で通用するレベルへ

場面別フレーズを覚えた次は「実際の現場で使える」段階へ。学び方・スクールの選び方・受講生のリアルな声が参考になります。

LINE登録で医療英語教材を無料プレゼント
新規CTA

医療英語に特化した英語を学びグローバルに活躍できる医療従事者になりませんか?

当メディアを運営しているHLCAでは、医療に特化した英語を学ぶことができるオンライン英会話スクールを運営しています。
外国人患者さんの対応ができるようになる、将来海外の医療現場で活躍できるなど、グローバルに活躍できる医療従事者を目指すことができます。

この記事を書いた人
HLCA編集部

医療英語スクールHLCAの編集チーム。 医師・看護師・薬剤師・受付スタッフなど、医療従事者向けの医療英語学習を支援するメディアとして、現場で使える医療英単語・フレーズ・ロールプレイを発信しています。 記事制作では、医療現場でのコミュニケーション、患者対応、多職種連携の観点を重視し、医療英語を初めて学ぶ方にも分かりやすい内容を心がけています。