手術室(オペ室)は、医療現場の中でも特に正確なコミュニケーションが求められる場所です。外国人医師や看護師との協働、海外の手術室で働く機会など、手術室スタッフに英語力が求められるシーンは増えています。
この記事では、手術室で働く医師・看護師が知っておくべき医療英語を、術前・術中・術後の場面別に整理して解説します。
- 手術室で頻出する医療英単語・器械名の日英対照表
- 術前・術中・術後の場面別英語フレーズ
- 器械出し看護師(scrub nurse)・外回り看護師(circulator)の英語
- 手術室スタッフが英語力を高める方法
この記事のもくじ
手術室で使う基本英単語|スタッフ・場所・役割

手術室のスタッフと役割
| 日本語 | 英語 | 略語 |
|---|---|---|
| 執刀医 | surgeon | — |
| 麻酔科医 | anesthesiologist | — |
| 器械出し看護師 | scrub nurse | — |
| 外回り看護師 | circulating nurse / circulator | — |
| 手術助手 | surgical assistant | SA |
| 臨床工学技士 | clinical engineer | CE |
手術室の場所・設備
| 日本語 | 英語 |
|---|---|
| 手術室 | operating room (OR) / operating theatre (英) |
| 手術台 | operating table |
| 無影灯 | surgical light / overhead light |
| 器械台 | instrument table / Mayo stand |
| 滅菌エリア | sterile field |
| 回復室 | recovery room / PACU (Post-Anesthesia Care Unit) |
手術器械の英語名一覧

基本器械
| 日本語 | 英語 |
|---|---|
| メス | scalpel |
| 鑷子(せっし) | forceps |
| 持針器 | needle holder |
| 剪刀(せんとう) | scissors |
| 鉗子(かんし) | clamp |
| 開創器 | retractor |
| 吸引管 | suction tube / suction cannula |
| 電気メス | electrocautery / Bovie |
| 縫合糸 | suture |
| ガーゼ | gauze / sponge |
| ドレーン | drain |
専門器械
| 日本語 | 英語 |
|---|---|
| 腹腔鏡 | laparoscope |
| トロッカー | trocar |
| ステープラー | stapler |
| 骨用ドリル | bone drill |
| 止血クリップ | hemostatic clip |
術前に使う英語フレーズ

タイムアウト(手術開始前の安全確認)
- “Let’s do a time-out before we begin.”(開始前にタイムアウトを行いましょう)
- “Can you confirm the patient’s name and date of birth?”(患者さんの氏名と生年月日を確認してください)
- “What procedure are we performing today?”(本日の術式は何ですか?)
- “Has the surgical site been marked?”(手術部位のマーキングは済んでいますか?)
- “Are there any known allergies?”(既知のアレルギーはありますか?)
- “Antibiotic prophylaxis has been given.”(予防的抗菌薬は投与済みです)
麻酔導入時
- “We’re going to start the anesthesia now.”(これから麻酔を始めます)
- “Please count backwards from 10.”(10から逆に数えてください)
- “The patient is intubated and stable.”(挿管完了、バイタル安定しています)
術中に使う英語フレーズ

器械の受け渡し
- “Scalpel, please.”(メスをください)
- “Forceps.”(鑷子)
- “Suction.”(吸引)
- “I need a retractor.”(開創器が必要です)
- “3-0 Vicryl on a taper needle.”(3-0バイクリル、丸針で)
- “Bovie on 30, please.”(電気メスを30でお願いします)
状況報告・指示
- “There’s a bleeder here.”(ここに出血点があります)
- “Clamp and tie.”(クランプして結紮してください)
- “Sponge count is correct.”(ガーゼカウント合っています)
- “We’re closing now.”(これから閉創します)
- “Estimated blood loss is 200 mL.”(推定出血量は200mLです)
術後に使う英語フレーズ

回復室での申し送り
- “The surgery went well. No complications.”(手術は順調でした。合併症はありません)
- “The patient is on morphine PCA for pain management.”(疼痛管理のためモルヒネPCAを使用中です)
- “Please monitor vitals every 15 minutes.”(15分ごとにバイタルを測定してください)
- “Check the drain output hourly.”(ドレーン排液量を1時間ごとに確認してください)
- “The patient can start clear liquids when fully awake.”(完全に覚醒したら飲水開始できます)
手術室スタッフが医療英語を学ぶ方法

手術室の医療英語は、日常英会話とは大きく異なる専門用語の宝庫です。効果的な学習法を3ステップでご紹介します。
ステップ1: 手術器械と解剖用語を英語で覚える
まずは器械名と解剖用語を英語で言えるようになりましょう。普段使っている器械の名前を英語に置き換えるだけで、大きな第一歩になります。
ステップ2: 手術動画を英語で視聴する
YouTubeには英語の手術手技動画が多数あります。英語字幕をオンにして視聴することで、術中のコミュニケーションの流れが自然に身につきます。
ステップ3: 医療英語のマンツーマンレッスンで実践
HLCAでは、手術室勤務の看護師・医師向けに職種別カスタマイズカリキュラムを提供しています。実際の手術シナリオを使ったロールプレイで、現場で使える英語力を身につけることができます。医療英語の効率的な勉強法も参考にしてください。
よくある質問(FAQ)

Q. 手術室は英語で何と言いますか?
A. アメリカ英語では “operating room”(略: OR)、イギリス英語では “operating theatre” と言います。
Q. 器械出し看護師と外回り看護師は英語で何と言いますか?
A. 器械出し看護師は “scrub nurse”、外回り看護師は “circulating nurse” または “circulator” です。
Q. 手術室で働くために英語力はどのくらい必要ですか?
A. 日本国内で外国人医師と協働する場合は日常会話レベル+専門用語で対応可能です。海外の手術室で働く場合はIELTS 7.0以上が目安となります。




