看護師が海外ボランティアに参加する前にやっておくべき3つのこととは?

Reona
公開日:2020.09.19
更新日:2020.09.19

こんにちは!

ライターのReonaです!

今日は海外ボランティアに興味のある、もしくは海外ボランティアに行くことになった看護師さん向けに、 やっておくべき3つのことをまとめていきたいと思います!

(看護師さん以外の方にも有益な情報満載です!)

私は複数の団体の海外ボランティアに参加してことがあるのですが、

その際に「これやっておいてよかった!」と思ったことや

反対に「これやっておけばよかったー!」と後悔したことがありました。

今日はこの経験を踏まえつつ、他の参加者の意見も参考にしながら、まとめていきたいと思います!

看護師の海外ボランティアをどこから探せばいいか迷っている方はこちらの記事もご覧ください!

ボランティアへ行く国について知る

まずボランティアへ行く国が決まっていたら、情報収集をしましょう!!

初めて行く国なら、なおさらマストです。

なぜなら、その国の歴史や文化、現状をある程度知っておかないとこのようなことが起きます。

  1. 身の安全が脅かされる危険性がある
  2. 現地の人とのトラブルになる
  3. ボランティアの質が下がる  など

まず一番は身の安全のため。

日本は世界の中でもトップクラスに治安がいい国。そのため同じような感覚で海外へ行くと痛い目をみることがあります。

最悪の場合、命を落とすこともあり得ますよね。

テロや紛争、デモや犯罪など、必ず安全についての情報については頭に入れておきましょう。

また現地の人とのトラブルを避けるために、歴史や文化などの情報収集も欠かせません。

例えば、私がかつて医療ボランティアに行ったミャンマーでは、病院内にたくさんの子供がいました。

人懐っこく周りに集まってきてくれるのですが、ミャンマーにおいて頭を撫でるのはタブーです。

ミャンマーでは体の一番高い位置にある頭を精霊が宿る場所としているからです。

日本では可愛がる時や褒める時に頭を撫でる習慣があるため、私もうっかり撫でそうになりましたが、そのタブーを知っていたので踏みとどまることができました。

もし知らなければ、その子の親に注意されたり、トラブルに発展していた可能性もあります。

その他、それぞれの国の宗教や政治的な話などセンシティブな話題を知っておかないと、気が付かないうちに地雷を踏んでしまいかねません。

せっかくボランティアに行ったのに、現地の文化に沿わない行動をしてしまうと、人のためになるどころか不快な思いをさせてしまう可能性もあります。

必ず、最低限の知識はつけていきましょう。

どうやって何を情報収集したらいいの?

情報収集の仕方としておすすめなのが、

➀外務省のHPを見る ➀本を読む ➁ニュースを見る

です。

時間がなーい!という方は、最低限➀だけはやっておいたほうがいいと思います。

➀外務省のHPを見る

必ず外務省の「海外渡航・滞在」のページは確認しましょう。

ここでやっておいた方がいいことは2つ。

1つ目は、その中の「海外安全情報」のページで渡航予定の地域の危険度を確認すること。

ここのページでは治安や感染症の流行などを踏まえて世界の国や地域の危険度がレベル分けされています。

個人ではなく団体でボランティアに行く場合でも、危険度が高くないか自分で確認することをお勧めします。

2つ目は外務省海外旅行登録「たびレジ」登録をすること。

「たびレジ」とは、外務省からの最新の安全情報を日本語で受信できる海外安全情報の無料配信サービスです。

渡航国と期間の登録が完了すると、渡航先の国・地域の大使館・総領事館の連絡先やホームページへのリンク情報をお知らせしてくれます。

また、「◯◯で爆発事件発生!近づかないでください!」「○月○日はデモが予定されています。慎重な行動を!」など身の安全を守るために必要なことをメールで配信してくれます。

慣れない土地では正しい情報は命綱のようなものです。

フェイクニュースや噂などに惑わされないためにも、信頼できる情報網を確保しておきましょう。

➁本を読む

渡航する国についてまとめられた本を読むのもお勧めです。

好きなものを読んでいただいていいのですが、 お勧めなのは、『~を知るための…章 エリア・スタディーズ』のシリーズ。

(引用元:Amazon

このシリーズは、世界の国や地域に関して知っておくべき基礎知識・教養がまとめられており、1998年から刊行が始まった信頼性の高い本です。

これを読んでおけば、その国の歴史、政治、経済、くらしなどを多岐にわたって理解することができます。

行く期間の気候によって服や必要なアイテムが変わったり、宗教によっては現地での振る舞いや女性の服装が違うので、そこもチェックしておきましょう。

➂ニュースを見る

本を読んである程度の国の背景を理解したら、最近の情報を仕入れておきましょう。

どんなことが問題になっているか、政治的なトピックは何かなどを知っておくと、現地の人と深い会話ができたりします。

「国名 ニュース」と検索すると、すぐに出てきますので是非チェックしてみてください。

語学力を高める

現地の言葉を覚えると、楽しい!

せっかく海外にボランティアに行くのなら、現地の人とコミュニケーションをとりたいですよね。

現地で話されている言語をいくつか覚えておいて使うと、打ち解けやすくなるのでおすすめです!!

私はいつも簡単なあいさつや、「ありがとう」「可愛い」「トイレはどこですか?」などを覚えていきます。

発音とかはそこまで気にしなくてOK。

相手が自分の国の言葉を覚えてきてくれた!と思うと自然と親近感がわきますよね。

旅の指差し会話帳もできれば持っていきましょう。

私はミャンマーへ行った時、空港に来るはずの迎えが来ず、電話をしたくてもネットがなく現地の人(英語が喋れない)に指差し会話帳を使って携帯電話を借りたことがあります…。

途上国では特に英語が通じない場合があるので、コミュニケーションをとれるツールは持っていくことをお勧めします。

英語力も高めよう

英語力が必要な場合もあります。

ボランティアの募集要項に英語に関しての項目が含まれているものもあるからです。

例えば、JICA海外協力隊の募集要項はこちら。

一般案件の応募に際し、必要となる語学力は、英語の場合、中学卒業程度(英検3級もしくはTOEIC®スコア330点)に設定しております。この目安は合格後の派遣前訓練において語学力を習得する素地があるかどうかを確認することを目的として設定しています。 (JICA海外協力隊

また、ジャパンハートの短期ボランティアでは、募集要項に英語に関しての記載はありませんが、

実際には現地のスタッフとのコミュニケーションやカルテ記載などには英語を使います。

あらかじめオンライン英会話などで英語を話すことに慣れておくと、より充実したボランティア活動が行えるでしょう。

予防接種を受ける

ボランティアへ行く前に欠かせないのが、予防接種です。

海外渡航中にかかる感染症として頻度が高いのは、飲食物から感染する下痢症や A 型肝炎。

また、感冒や結核のように患者の飛沫で感染する病気も見られます。

さらに発展途上国では、蚊に媒介されるマラリアやデング熱、性行為で感染する B 型肝炎や梅毒、動物からかかる狂犬病などにも注意が必要です。

看護師として医療施設でボランティアする場合には、針刺しなどの事故や病気にかかっている患者からの感染など、通常の海外旅行よりもリスクが高くなると認識しておきましょう。

予防接種には、以下のような種類があります。

さらに、予防接種を受けていないと入国できない国もあります。

例えばインドでは、黄熱病予防接種証明書であるイエローカードを提示しないと入国できません。

必要な予防接種は渡航する国ごとに異なるので、事前にこちらのサイトなどでチェックしましょう。 厚生労働省 海外渡航のためのワクチン 日本検疫衛生協会

予防接種は早めに動きだそう!

予防接種の種類によっては、数回(2~3回)接種する必要があります。

直前になって打とうと思っても、予防接種はある程度日にちを空けないと打つことができないので、全部を打ち終わらないまま渡航日に…!なんてこともあり得ます。

海外に渡航する予定がある場合には、なるべく早く(できるだけ出発3か月以上前から)、トラベルクリニック、渡航外来等の医療機関で、接種するワクチンの種類と接種日程の相談をしましょう。

また、予防接種には保険が使えないので高額になる場合が多く、お金の準備も必要です。

【予防接種料金表の例】
  • A型肝炎…7,000円
  • B型肝炎… 5,700円
  • 破傷風…3,400円
  • 狂犬病…15,000円
  • 日本脳炎…7,000円

東京医科大学病院

狂犬病が特に高いんですよね…。

長期の免疫をつけるためには、2~3回の接種が必要なので、一通り打つとなると3万~5万かかる計算になります。

お財布の覚悟も必要です。

その他

さて、これまで大事なことを3つ、紹介しました!

その他にも渡航前に是非やっておいたほうがいいことをご紹介します。

➀海外旅行保険に入る

海外では、当然ながら日本の医療保険は使えません。 怪我や病気で治療を受ける場合は、全て実費になります。

1回の治療で数万円、手術や入院をしようものなら数百万円かかることもあるので、海外旅行保険には確実に加入しておきましょう。

またクレジットカード付帯の海外旅行保険もありますが、1枚のカードだと補償額が十分出ない場合があります。

クレジットカードの海外旅行保険を使おうと思っている方は、複数枚利用し補償額が十分になるように組み合わせる方が無難です。

また、補償期間がいつから開始となるのか(使用したときか、渡航したときか)、使用する際の連絡先はどこかを確認するのもお忘れなく。

保険証券の取り寄せもできるので、あらかじめ取り寄せて手元に持っておくと安心です。

➁荷物の準備をする

渡航日が近くなってきたら、荷物の準備も始めましょう。

他のサイトでもたくさん紹介されていますし、海外旅行経験者の皆様なら言われるまでもないことだと思いますが、私がいつも絶対忘れないようにしているものをご紹介しようと思います。

➀厚手のパーカー

暑い国に行く時に忘れがちだけど絶対に必要なものが、厚手の羽織ものです。

まず飛行機の中が寒い!!

私はかなりの寒がりなので、飛行機の中が極寒の場合だと、死にます。

特にLCC(格安飛行機会社)では無料のブランケットの貸し出しがなく、記念品として購入しなければならない場合が…。

現地についてからも建物の中の冷房が聞きすぎていたり、夜に急に寒くなる場合もあるので、必ず持っていくようにしています。

➁虫よけスプレー

特に気温や湿度が高い地域、屋外で過ごすことが多い場合には必ず持っていきましょう。

マラリアなどの感染症の予防という意味でも重要です。

私はタイに行ったとき、持って行った虫よけスプレーが途中でなくなってしまい、足を20か所以上刺されて蜂窩織炎(皮膚の感染症)になりかけたことがあります…。

現地で買ったほうが現地の蚊に強いという話を聞いたことがありますが、本当かはわかりません。

現地についてからすぐに購入できるかどうかわからないので、日本から持っていくことをお勧めします。

ジーパンの上から刺してくるやつもいるので、服を着ているから大丈夫~とは思わず、必ずつけてください!

➂飴やお菓子

仲良くなった人やお世話になった人にちょっとしたプレゼントとして渡すと、とても喜ばれます。

なんでも、日本の飴はかなり美味しいのだとか…。

お口がさみしくなった時や乗り物酔い防止のために、自分で食べることができるのもいいですね!

ただしチョコレートなど溶けやすいものは注意!

荷物の中でドロドロに溶けてしまうことがあるので、気温が高くても溶けにくいものを選びましょう。

まとめ

いかがでしたか?

やることがたくさんあっていく前から疲れてしまいそうですね…。

ですが、せっかく自分の時間を使って行くのだから、充実したボランティアにしたいですよね。

ボランティアで最も大切なのは、「自分のことは自分ですること」。

現地で危険な目にあったり、人に迷惑をかけたりしないよう、しっかりと準備をしていきましょう!

ボランティアに英語力が必要な場合、英語力に不安がある場合は、事前に留学やオンライン英会話で英語力を高めておくのもお勧めです。

セブ島語学学校HLCAでは、看護師がボランティアを行う際に必要な医療英語に特化して英語力を高めることができます。

看護師として世界で活躍したい方は、是非一度お問い合わせください!

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この記事を書いた人
Reona

看護師として5年間病院に勤務。セブ島での留学とインターンを機に英語の楽しさに目覚め、TOIEC300点以上のスコアアップに成功。日本に帰国後も通訳ボランティアや英語での取材などにチャレンジし、「病院を飛び出す看護師」を目指す。