医療英語で皮膚科の病名・症状をまとめてみました!【皮膚トラブル編】

HLCA BLOG編集部
公開日:2018.08.25
更新日:2022.03.25

【更新:2021年10月24日】

こんにちは!語学学校ハルカインターンのReonaです!

この記事では【皮膚トラブル】に絞って医療英語の病名とその内容を紹介します。

皮膚科は英語でDermatology、皮膚科医はDermatologistといいます。

当校が留学施設ということもあり、現地フィリピン・セブ島に根ざした情報も含めた記事です。

セブ島では、汚染された水・空気の影響と偏った食生活のため、皮膚トラブルを持つ人々を多く見かけます。

日本の5倍の紫外線が降り注いでいるにもかかわらず日常的には日焼け止めを使わない、頑丈な皮膚を持つフィリピン人が悩む皮膚トラブルとは一体なんでしょうか?

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1.Eczema:湿疹

Eczema:湿疹とは、皮膚におこる炎症を総称したものをいいます。

フィリピンで圧倒的に多い皮膚症状の1つです。

湿疹が起こる原因としては、ハウスダスト・細菌・真菌・金属・食べ物・化学物質・薬剤などの外的要因と、 健康状態・精神的ストレスによる皮膚の免疫力低下、発汗・皮脂の分泌、アレルギーなどの内的要因があります。

このうち外からの刺激による皮膚炎は、接触性皮膚炎:Contact dermatitisと呼ばれることもあります。

フィリピンでは、大量の排気ガスや清潔ではない水でのシャワーなどが原因で起こることが多いです。

Eczema:湿疹の症状

  • ・Dry, Sensitive:乾燥して敏感になる肌
  • ・Red, Inflamed:発赤・炎症
  • ・Itching:かゆみ
  • ・Rough skin:皮膚の荒れ
  • ・Oozing or Crusting:じくじく、痂皮(かさぶた)

対処法は、原因(金属、化学物質など)が分かればそれを避けること、そのほか、きれいな水で洗い、清潔に保つことです。

日本では塗り薬のステロイド治療薬(steroids)が使われますが、フィリピンでは「Fungisol」という市販薬を塗るのが一般的のようです。

2.Tinia versicolor: 癜風(でんぷう)

フィリピンで次に多いのが、Tinia versicolour:癜風です。

日本語ですら聞き慣れないですね。

マラセチア属の癜風菌(Malassezia furfur)による皮膚感染症です。

Tinia versicolor: 癜風(でんぷう)の症状

白や褐色、ピンク色の丸い班(Patches)が多発します。

発症者の大半は健康ですが、時折かゆみが現れたりすることもあるそうです。

高温多湿の環境で汗により菌が繁殖して発症するため、フィリピンではとても多くみられます。

癜風には「sulfur soap」 という硫黄の石鹸で洗い、そして再び「Fungisol」を塗る、というのがフィリピン風の対処法です。

日本でも、抗真菌薬を塗るのが一般的な治療法です。完治には数ヶ月かかると言われています。

(引用MSDマニュアル 家庭版 癜風

3.Ring warm:白癬(はくせん)

Ring warm:白癬とは、皮膚糸状菌という真菌(カビ)によって生ずる感染症です。

日本では足にできる水虫のイメージですが、体幹にもできます。

体にできる白癬を体部白癬と言います。

これは皮膚のどこにでもでき、自分自身の別の部位にも、他人の皮膚にも簡単に感染して広がります。

皮膚を清潔に保ってなかったり、白癬菌を持っている家族からもらってしまうことが原因です。

Ring warm:白癬(はくせん)の症状

  • ・Itchy:かゆみ
  • ・Redness:発赤
  • ・Scaly:うろこ状
  • ・Cracked:ひび割れ
  • ・A ring-shaped rash:輪状の発疹

フィリピンの人は家族や親戚と住んでいる人がほとんどなので、白癬菌を持っている人がいると、どんどん家族に移ってしまいます。

これを治すには、抗真菌薬(antifungal medicine)の外用または内服が必要です。

(引用:名古屋徳洲会総合病院 白癬

4.Skin pimple: にきび

にきびで悩むのは世界共通ですね。

症状等は説明するまでもないかと思います。

一般的に、にきびを英語で表現するにはSkin pimpleのほか、若者の間ではZitというスラングが使われることも。

ストレスでたくさんのニキビができたようなときは、breakoutともいいます。

一方、医療英語での正式名称はAcneです。

にきびに悩むフィリピン人の同僚に、「チョコレートばかり食べずに野菜を食べて、夜は早く寝るといいよ。」と言うと「え!そうなの?」と驚いていました。

その方を見ていると脂っこいものが大好きだし、チョコやクッキーなどの間食も多いので、原因は明らかだと思うのですが、それがにきびの原因になるという知識がないのは驚きでした。

5.Skin boil :膿瘍・できもの

Skin boil :膿瘍・できものは、主に首、わきの下、肩、おしり、背中にできることが多い病気です。

皮膚にできる膿瘍の原因は、ブドウ球菌(Staphylococcus aureus)が原因となるものがほとんどです。

Skin boil :膿瘍・できものの症状

  • ・Redness:発赤
  • ・Painful:痛み
  • ・Warm:熱感
  • ・Swollen:腫脹

顔にできることもありますが、アクネ菌が原因でできるニキビとはちょっと違います。

数日シャワーに入らなかったり、清潔ではない水で体を洗ったりすることで皮膚でブドウ菌が繁殖してできてしまいます。

治療法としては、温める、切開して排膿する、抗菌薬の内服などがあります。いちばんは、清潔な水でこまめに洗うことです。

5.Diaper rush:おむつかぶれ

Diaperとは、おむつのことです。

フィリピンでは、乳児のおむつかぶれが日本に比べて高い頻度で発生しています。

布おむつから紙おむつへの移行が進んでいて、シティに住む人々はもちろん、地方でも紙おむつを使う家庭が増えているためです。

紙おむつをこまめに交換していれば問題ないのですが、おむつ代の節約のためいっぱいになるまで使っていることが多く、尿や便が長時間お尻に触れることでのトラブルが起こっています。

尿や便は皮膚に刺激なので、おむつかぶれが起こってしまうのです。

Diaper rush:おむつかぶれ の症状

  • Blister:水泡
  • Painful:痛み
  • Redness:発赤
  • Swollen:腫脹

またフィリピンのおむつは、日本のようにコットンのような素材ではなく、ビニールに近い固い素材でできているものが多いです。

おしりふきは、香料がたっぷり入っていそうな刺激が強いものが多いので、拭くときに刺激を与えてしまいます。

布おむつと比べて洗う手間がいらない紙おむつですが、誤った使い方によってこのような弊害があるのですね。

皮膚にまつわる医療英語、会話表現

ここからは、皮膚科の患者さんに出会ったときに使える英語フレーズについて紹介します。

What brings you here today?

(今日はどのような症状がありますか?)

When did the skin problem start?

(いつから皮膚症状はスタートしましたか?)

Is the skin problem always present or does it come and go?

(皮膚症状はいつもありますか? それとも変化しますか?)

Are the skin problems worse at work?

(仕事中に皮膚症状が悪化することはありますか?)

Are there any recent changes at home that could be related to skin problems?

(最近ご自宅で、皮膚症状に関連しそうな変化はありましたか?)

その他、問診や診療で使える英会話については、こちらの記事をご覧ください。

皮膚にまつわる医療英語、まとめ

フィリピンは、日本と比べると、きれいではない空気や水が原因で起こる皮膚トラブルが多い印象でした。

たかが皮膚トラブルといえども、時にはかなり苦痛を伴うことになったり、QOLを大きく低下させる要因になってしまうので注意が必要ですね。

今回は皮膚トラブルに関する医療英語の病名と症状についてを紹介しました。

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