こんにちは。 HLCAのライターで元ICU看護師のはなえです。
2020年、世界中で話題になったコロナウイルス感染症の大流行。
働く医療職の方は、毎日大変な思いをして勤務されていたことと思います。
ここまで私たちの生活を脅かしたコロナウイルスにより、私たちの生活や勤務環境は大きく変わりました。
この記事では、
・コロナウイルスの流行によって医療業界にどのような問題が浮上してきたのか
・今までの常識が覆されている今の時代に、医療英語を勉強する理由
・これからのニューノーマル時代にマッチした働き方
について解説をしています。
「コロナウイルスがきっかけで、自分の生き方を考え直したい」
「病院だけでなく、新しいキャリアアップに挑戦したい」
という方は、ぜひ最後までご覧ください。
この記事のもくじ
コロナウイルスが生んだ医療業界の課題
コロナウイルスの流行により、医療業界にはこれから挙げるような4つの問題が浮上してきました。
1.労働環境が悪化している
もともと大変だ、忙しいと言われていた医療業界。
コロナウイルスがきっかけで、病院で働く医療職の働く環境が深刻化しています。
例えば、感染対策のため人が足りない、スタッフが休めずに勤務時間が長くなる、身体・精神的に疲弊してしまうなどです。
そのほか「医療者」という理由で地域間の移動が制限されること、医療者の子どもが保育園に入れないこともありました。
2.働く人の待遇が悪くなっている
数ヶ月前、医療業界に戦慄が走ったニュースの1つに病院の看護師が一斉退職を申し出たというものがあります。
どれだけ大変な中での労働を強いられていたか、医療関係者でなくても想像に難くないニュースです。
その他、
シビアすぎる感染対策、
患者からのクレーム対応、
休みの日も思うように外出できないストレス…
その上給料やボーナスが減ってしまっては、働き続けるのが難しくなるのも無理はありません。
今までの「病院で働いていれば安心」という概念が覆されようとしています。
病院経営のうち1番予算を必要とする「人件費」が削られてしまった結果、働く人の待遇に響いているのが実態です。
3.病院の経営が悪化している
スタッフの給与面に影響が大きいのが、病院経営の劣悪化です。
2020年のコロナ騒動で経営難に陥った病院は、全体の60%以上と言われています。
地域によっては、看護師の就職・転職活動が難航しているという噂を耳にします。
「看護師免許を取れば一生安泰」とは言えなくなる日が近づいているかもしれません。
4.労働環境が悪化しているにも関わらず、感染対策などで仕事量が増えている
「ここからコロナのクラスターを出してはいけない」
そんな思いが世の中に漂う中、多くの人が感染対策を心がけるようになりました。
もちろん、病院や施設はさらにシビアです。
「何がなんでも院内感染を予防する」
今まで以上に環境整備や感染対策をしたりマニュアルを作成したりするあまり、医療者の仕事量は増えるばかり。
労働環境は悪化しているのに仕事量ばかり増えていては、心身が疲弊してしまいます。
このように、コロナウイルスの流行により、今までにないような急激な変化が起こっています。
私はなんのために働いているんだろう?
これが私が目指していた医療者としての姿なんだろうか?
このまま定年まで医療職だけを続けて本当に安心できるのだろうか?
労働環境の変化を真に受けた医療者は、これからのキャリアアップについて考えるきっかけになったのではないでしょうか。
病院や資格に頼らない働き方がベーシックになる
働き方の課題が数多く存在する中で、私たちはどのように働けばよいのでしょうか。
ウィズコロナ時代に求められる働き方、それは、1つの病院や資格にとらわれない、フレキシブルな働き方です。
これまでは「医療者として長く病院に勤務していれば大丈夫」「病院でいいポジションをとるために専門性を高める」と考えてコツコツ働けば大丈夫でした。
長く働いていれば職場での地位も上がり、給料も増えていたのです。
しかしコロナウイルス感染症の影響で今までの常識が崩れている今、「医療職の免許を持っていれば安心」「長く働けば、それだけで周りから認めてもらえる」という考えは、通用しない世の中になってきているのです。
1つの病院や資格にとらわれない働き方をするためには、周りの人と同じように勤務するだけでは不十分。
そこで力を発揮してくれるのが、スキルです。
その中でも「英語」はコミュニケーションツールとして幅広い場面で活用できます。
医療者としての経験や知識を持った上で医療英語を習得すると、活躍の範囲が予想以上に広がります。
医療英語を学んで実現できる、新しい働き方
医療英語を学んで実現できる働き方はいくつかあります。
ここでは、主な4つを紹介します。
フリーランスや副業
今までは「医療職といったら正社員かパート」「本業に専念しなければならない」という考え方が当たり前でした。
しかし、働き方改革が叫ばれている昨今では、副業を認める企業も増えてきています。
医療職のみのスキルでは病院や施設で働く以外の選択肢は少ないですが、これに「英語」が組み合わさると、翻訳など、在宅でできる仕事をする選択肢も加わります。
転職
医療英語を極めると、転職の際も有利です。
医療英語を学ぶと、外資系医療のアシスタントや医療機器メーカー、CRA(臨床開発モニター)などとして働く道が拓けます。
看護師のような夜勤はありませんが、給料は病院の看護師より高いことも大いにあります。
仕事も私生活も充実させたい人には最適の働き方です。
ちなみにHLCAの卒業生の中には、20代で看護師から外資系コンサルティング会社へ転職した方がいらっしゃいます。
英語力を武器にすることで職業の選択肢が広がり、自分がやりたかったことを実現できるのです。
医療通訳
医療職が英語を学んだ先の職業として想像しやすいのが、医療通訳です。
HLCAの卒業生には、医療英語を学んで医療通訳士になった方がいらっしゃいます。
フィリピンのマニラで医療通訳士として働く中で、HLCAで習得した医療英語がとても役立っているそうです。
医療通訳になるための道のりは、簡単ではありません。
しかし、英語を学べる最適な環境で正しく英語学習を積み重ねることによって、目指したい分野に進むことができます。
下記記事では、医療通訳になるために役立つ資格についてご紹介しています。
海外ボランティア
コロナが過ぎ去った未来に医療者として挑戦したいことの1つが、海外ボランティア。
医療者ができる海外ボランティアは、次の5つのものがあります。
・ジャパンハート
・JICAボランティア(青年海外協力隊/シニア海外ボランティア)
・国境なき医師団
・プロジェクトアブロード
・世界の医師団
海外で働くことで、日本とは全く違う環境での医療の大切さを実感するはずです。
臨床経験や英語力によって、参加できる団体は異なります。
ボランティアとして働ける場所や英語力について、興味がある方は、こちらの記事を読んでみてください。
看護師勤務経験+医療英語を学んだ私の、ニューノーマルな働き方
ここで、この記事を書いている私の働き方について紹介します。
私は、看護師としてICUと外科で合わせて4年半働いたあとに、オーストラリアでワーホリをしました。
そのあとはセブ留学で英語をブラッシュアップ。
日本に帰国してからは、病院勤務に戻るのではなく、フリーランスとして複数の仕事をこなしながら生活しています。
看護師のバイト、ベビーシッター、旅行会社、ウェブライターなど、自分の興味や得意なことを活かせる仕事を選んできました。
私が英語を学んでよかったと思う場面は、大きく2つあります。
英語を話せると、仕事の選択肢が広がる
英語を話せると、働ける場所が拡大します。
私はセブ留学から帰ってすぐ、派遣看護師として健康診断の問診の仕事をしました。
健診先として訪れたのは、大学。
スタッフが英語を話せる人がいないか探していたとき、私は「話せます」と手をあげ、問診のブースへ配属となりました。
そして、日本語を苦手とする外国人留学生を前に、習ったばかりの医療英語を使ってコミュニケーションをとったのです。
留学中に学んだ英語を日本で、しかも看護師としての仕事の中で活用でき、心底嬉しかったことを覚えています。
英語を話せると、給料が上がる
英語を話せることで、収入が増えるという経験もしました。
ベビーシッターの仕事では、幼稚園児・小学生に英語を教えるという仕事をし、時給をあげることに成功。
また、日本在住のヨーロッパ人のご自宅でシッターをするということで、英語での面談を受けたこともあります。
英語初心者のときには不可能だと思っていた英語面談をサラッとこなし、自分の成長を実感できました。
英語を習得すると、医療の分野はもちろん、あらゆるシーンで活用できます。
日本でボランティア活動をするとき。
外国人観光客に道を聞かれたとき。
そのようなときに、少しでも英語を話せたらコミュニケーションの幅が広がると思いませんか?
「英語を話したい!」
「海外に行きたい!」
そう思ったときにすぐに飛び立てるよう、今のうちからコツコツと英語学習を積み上げていきましょう。
医療英語を学んで、ニューノーマル時代に適応できる医療従事者に!
この記事では、コロナウイルス流行により医療者の働く環境が変化していることを紹介しました。
1.労働環境が悪化している
2.働く人の待遇が悪くなっている
3.病院の経営が悪化している
4.労働環境が悪化しているにも関わらず、感染対策などで仕事量が増えている
加えて、人生100年時代、副業解禁など、時代の流れが大きく変わってきていることも事実です。
今の時代に求められることは「1つの場所でより長く働く」というより「自分が快適だと思う場所で働く」こと。
働き方の選択肢を増やすため、持っておくと役立つのが英語のスキルです。
現在持っている医療者としての専門知識と医療英語を組み合わせることで、職業選択の幅が数え切れないくらい広がります。
これからの人生を豊かにするために、今、英語学習へ一歩踏み出してみませんか?