医師・看護師向け|OET試験の勉強法とおすすめ参考書【初心者ステップ付き】

miku
公開日:2025.07.23
更新日:2025.07.23

OET(オキュペーショナル・イングリッシュ・テスト)は、医療従事者が実際の現場で必要とされる英語力を評価するための試験です。

一般的な英語試験(IELTSやTOEFLなど)と異なり、医療現場での会話や文書作成に特化した内容となっています。

この記事では、OETの受験が必要な方々に対して、 OETの対策や具体的な学習ステップについて紹介していきます。

ぜひ最後までご覧ください。

はじめに:なぜOET?

「海外で医師として働きたい」「日本の看護師資格を活かして海外でキャリアを築きたい」

そう思ったとき、多くの人が最初にぶつかる壁が英語試験です。

IELTSやTOEFLは多くの国が求める一般的な英語試験ですが、実は医療従事者にとってはOET(Occupational English Test)のほうが実務で役立つとされ、病院側もOETスコアを評価する国が増えています

OETとは?IELTSとどう違う?

OET(Occupational English Test)は、医師・看護師・薬剤師など医療従事者のための専門職向け英語試験です。

IELTSやTOEFLが一般英語の4技能(読む・書く・聞く・話す)を総合評価するのに対し、OETは医療現場のリアルなコミュニケーション能力を測るのが特徴です。

具体的には…

項目 IELTS/TOEFL OET
試験の目的 留学・就労全般 医療従事者専用
試験内容 一般的な社会問題や学術英語 医療現場のロールプレイ、患者対応シナリオ
評価ポイント 語彙・文法の正確性 医療用語の運用力・患者への説明能力
合格の目安 IELTS6.5〜7.5 OET各パートB以上が多い

初心者がOET前にやるべきこと

ここで大切なのが「いきなりOETを受けてもうまくいかない」という事実です。

OETはあくまでも医療英語+一般英語の応用力が必要です。

どのレベルからOETを始めるべき?

✅ IELTSで6.0〜7.0が目安 ✅ TOEFLなら80点前後が目安

もし初心者レベルなら?

以下の順序でステップアップをするのがおすすめです。

1️⃣ 一般英語の基礎固め

  • 文法・単語・スピーキング・リスニング

  • 日常会話が詰まらずに続くレベルまで

医療英語のトピックを通して学習する形でも構いません。

2️⃣ IELTS/TOEFLで4技能強化

  • 論理的なエッセイ、アカデミックリーディング

  • ネイティブの速度でリスニングが理解できるか

  • 長文に抵抗が無いか

3️⃣ 医療英語のインプット開始

  • 病院で使う専門用語

  • カルテ、診断書、報告書の英語

OETとは何を測る試験か?

OET(Occupational English Test)は、医師・看護師など12の医療職種向けに設計された英語試験です。 評価されるのは単なる語彙力や文法の正確さだけではなく、実際の医療現場で適切に「患者対応ができるかどうか」です。

すべてのパートが「診療・カルテ・紹介状・説明」のようなリアルなシチュエーションで構成されています。

つまり、丸暗記では合格できず、医療英語の運用力が問われるのがポイントです。

📚 OETの4技能と出題内容

試験内容は改定されます。最新の出題範囲はOET公式ホームページや問題集をご確認ください。

1️⃣ Listening(聴解)【約45分】

内容の概要

Listeningでは医療現場の音声を理解できるかが試されます。

パートAでは患者との問診、パートBはスタッフミーティング、パートCは講演や専門的な会話など、異なる状況での聞き取りが出題されます。

公式構成

  • Part A (2つのコンサルテーション) → 患者と医師の会話を聞いて、空欄を埋める形式。

  • Part B (6つの短い会話) → 看護師ミーティングや病院スタッフの会話を聞いて設問に答える。

  • Part C (2つの長めの講義・討論) → 医療カンファレンスなどの内容を要約する。

Listening対策のポイント

  • 公式サンプル音源で必ず耳を慣らす → OET公式:https://oet.com/ 聞き取りながら「要点だけ書き出すメモ力」を強化する

  • 医療英語特有の表現(例:chief complaint, prognosis, discharge)をパターンごとに覚える

  • 海外の無料リスニング素材(例:NHSの患者教育動画、Youtubeなど)も有効

2️⃣ Reading(読解)【約60分】

内容の概要

Readingでは、診療情報、患者パンフレット、研究報告などを読み、必要な情報を抜き出す力を確認します。

公式構成

  • Part A(15分) → 4つの短文を比較して情報を探す(スキミング力)。

  • Part B(45分) → 病院の内部文書、Eメール、ガイドラインなど。

  • Part C → 長めの学術記事を読み、筆者の意図を読み取る。

Reading対策のポイント

  • 医療パンフレット(WHO, CDC)を読んでおくと効果的

  • 記述式対策では**「根拠がどこにあるか」マーキングする癖**をつける

  • 医療単語と一般英語の混在を整理する(e.g., symptom vs. sign)

  • IELTS Readingと似ている部分もあるので過去問の活用も◎

3️⃣ Writing(ライティング)【約45分】

内容の概要

Writingでは、患者データを読み取って、指定の宛先に向けた紹介状(Referral Letter)や退院要約(Discharge Letter)を作成します。

公式構成

  • 1課題のみ:5分の準備時間+40分で構成

  • 180〜200語程度が目安

  • 与えられた患者ケースノートを分析し、必要な情報だけを抜粋してまとめる

Writing対策のポイント

  • 英文紹介状の定型フレーズ(I am writing to refer ~)を覚える

  • 不要情報を省く「取捨選択力」を練習

  • 自分の英文を第三者に必ず添削してもらう

  • OET Writing公式サンプルで必ず練習 → 公式教材

4️⃣ Speaking(スピーキング)【約20分】

内容の概要

Speakingは最も実践的で、多くの受験生が苦手とするパートです。 患者とのロールプレイがメインで、役割カードをもとに5分の準備後、約5分の会話を行います(2セット)。

公式構成

  • 役割カードに「患者の状態・心配・聞くべき内容」が書かれている

  • 試験官は患者役を演じる

  • 同じフレーズの繰り返しは減点対象になる場合も

Speaking対策のポイント

  • 「患者の不安に寄り添う表現」を言えるかがカギ 例:I understand your concern. / It’s quite normal to feel that way.

  • 診察フレーズ(問診、指示、生活指導)を暗記する

  • ネイティブ講師や医療従事者と本番さながらのロールプレイをする

  • 1人練習ではなく、誰かに修正してもらうことが必須

💡 【特に大切】Speakingは独学での限界あり!

多くの海外ブロガーや合格体験談でも、独学最大の落とし穴はSpeakingと言われています。

ロールプレイ練習を一人では再現できないので、医療従事者講師との模擬練習が合格率を上げる最短ルートです。

✏️ パート別共通:過去問+公式教材を徹底活用

最後に、すべてのパート共通のコツとして、

  • 公式教材で「構造」「頻出テーマ」「語彙」を先に把握

  • 過去問を繰り返すだけでなく、模範解答を暗記するのではなく理由を理解

  • 間違えた箇所を必ずノート化して、同じ間違いを繰り返さない

おすすめ参考書・問題集・過去問

🔹 OET公式教材

  • 公式サイトに最新のサンプルテスト → OET公式
  • OET Preparation Portalで模擬試験をダウンロード可能

🔹 人気の問題集

  • Cambridge OET Official Practice Book

  • OET Preparation Guide(医学書院で紹介)

🔹 おすすめスクール

  • 医療英会話スクールHLCA
    • OETの対策だけでなく、医療英語のコミュニケーションや疾患のテキストなどを使い基礎固めができます
    • OET対策プログラムがあり、合格実績があります。

🔹 学習のポイント

  • 過去問を解くだけでなく、模範解答と自分の解答を比較して修正する

  • SpeakingとWritingは独学が難しいので、必ず第三者チェックを受ける

スピーキング対策の重要性と弊社プログラム

OETで最も多くの人がつまずくのがSpeakingパートです。

❗ 独学では合格が難しい理由

  • ロールプレイを一人で練習するのは不可能

  • 誤った表現を直せないまま本番に臨んでしまう

  • 本番の時間配分や受け答えの流れを体感できない

✅ 弊社の強み

弊社 HLCA では、 実際に現役の医療従事者講師がOET対策を担当しています。

  • 本番さながらのロールプレイで自然なやりとりを体験

  • 症状説明・診察・患者の不安に応えるフレーズを習得

  • 必要時はIELTSとOETのW指導でステップアップ可能

実際の事例では、受講者の合格率が独学よりも大幅アップしています。

📌 公式ブログでも詳しく紹介しています → HLCA OET対策

よくある不安とQ&A

Q1. 独学でOETに合格できますか?

  1. 過去問と参考書だけで挑戦する人もいますが、Speakingでつまずいて複数回受験するケースが非常に多いです。 受験料が高額なので、効率よく一発合格を目指すならプロの指導を受けましょう。

Q2. OETとIELTS、どちらを受けるべき?

  1. 国や病院によって異なりますが、医療現場で即役立つのはOETです。 実際に現場ではOETスコアが推奨されることが増えています。

Q3. OETはどこで受けられる?

  1. 公式サイトに全国の試験日・会場情報があります → 公式試験日程 最近はオンライン受験(OET@Home)も可能です。

Q4. 費用はどのくらい?

  1. 1回あたり約587AUD(約5万円前後)。 再受験するなら出費が大きくなるので、一発合格を目指したい人が多いのが現状です。

Q5. スピーキングが不安です…

  1. 誰でも最初は不安です。 でも正しい相手・環境でロールプレイを繰り返せば必ず自信がつきます。 弊社では無料カウンセリングで弱点分析からサポートしています。

無料カウンセリングのご案内

海外で働く夢を叶えたい人へ。 OETの対策法を知りたい、英語力の不安を解消したい方は、 HLCAの無料カウンセリングをぜひご利用ください。

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