病院における外国人患者対応では、症状を正確に聞き取り、適切に確認する英語力が医療安全に直結します。
特に症状表現は、軽い不調から命に関わるサインまで幅が広く、表現の使い分けが重要です。
また、質問の仕方などによって患者さんの回答が曖昧になるか正確になるかも決まるため、医療英語としてハードルの高い部分でもあります。
本記事では、医療現場で頻出する「症状の医療英語」を、医療英単語・問診例文・ロールプレイ形式で整理します。
看護師・医師・受付・薬剤師など、多職種で共通して使える構成になっておりますので、ぜひ最後までご覧ください。
この記事のもくじ
症状の説明・聴取に必要な医療英単語

まずは必要な医療英単語を整理していきます。
よくある軽症の症状(風邪・体調不良)の医療英単語
| 英語 | 日本語 | ひと言メモ |
|---|---|---|
| fever | 発熱 | have a feverというフレーズで熱が出ている状態を指す |
| cough | 咳 | |
| sore throat | のどの痛み | |
| runny nose | 鼻水 | coldで多用 |
| fatigue | 倦怠感 | |
| headache | 頭痛 |
消化器症状の医療英単語
| 英語 | 日本語 | ひと言メモ |
|---|---|---|
| nausea | 吐き気 | feel nauseous:吐き気がする |
| vomiting | 嘔吐 | 嘔吐がある場合、回数や頻度も聴取する |
| diarrhea | 下痢 | |
| abdominal pain | 腹痛 | どの部位が痛むのかの確認も必須 |
| loss of appetite | 食欲不振 |
循環器・呼吸器症状の医療英単語
風邪や消化器症状に比べるとやや緊急度が高く、注意が必要な循環器・呼吸器の症状の英単語について学びましょう。
| 英語 | 日本語 | ひと言メモ |
|---|---|---|
| chest pain | 胸痛 | 緊急性がある |
| shortness of breath | 息切れ・息苦しさ | |
| palpitations | 動悸 | |
| dizziness | めまい |
緊急性の高い症状の医療英単語
脳や心臓の緊急性の高い疾患の時に頻出する医療英単語についてまとめています。
| 英語 | 日本語 | ひと言メモ |
|---|---|---|
| severe pain | 激しい痛み | severeなのかlightなのか |
| numbness | しびれ | 片側か両側か確認 |
| weakness | 脱力 | |
| loss of consciousness | 意識消失 |
医療従事者から患者さんに症状を聞く際の医療英語フレーズ

次に、医療従事者が患者に症状の詳細を聞くときに必要なフレーズについて学んでいきましょう。
- What symptoms are you experiencing? (どのような症状がありますか)
- Do you have a fever or chills? (熱や寒気はありますか)
- Where exactly is the pain? (どこが痛みますか?)
- When did the symptoms start? (症状はいつからですか?)
- Is it getting better or worse? (その症状は良くなっていますか、悪化していますか)
患者さんが医療従事者に症状を伝えるときに使うフレーズ
- I have had a fever since yesterday. (昨日から熱があります)
- I feel nauseous after eating. (食後に吐き気があります)
- I have chest pain when I breathe deeply. (深呼吸すると胸が痛みます)
- I suddenly felt dizzy and weak. (急にめまいと脱力感が出ました)
症状の重さ別・シーン別フレーズ
ここからはより具体的に、どんな症状やシーンでどんなフレーズが使われるのかを解説していきます。
軽い症状の場合
- It’s not very severe, but it’s uncomfortable. (ひどくはないですが、不快です)
様子観察が必要な症状
- The pain comes and goes. (痛みは断続的です)
緊急対応が必要な症状
- The pain is getting worse quickly. (痛みが急激に悪化しています)
- I have trouble breathing. (息が苦しいです)
実際に症状を聴取する場面のロールプレイの例

英語
Nurse: What brings you in today?
Patient: I have a fever and a sore throat.
Nurse: When did the symptoms start?
Patient: Two days ago.
Nurse: Do you have any chest pain or shortness of breath?
Patient: No, just fatigue.
日本語
看護師:今日はどうされましたか。
患者:熱とのどの痛みがあります。
看護師:症状はいつからですか。
患者:2日前からです。
看護師:胸の痛みや息苦しさはありますか。
患者:いいえ、だるさだけです。
症状を英語で聴取するときのポイント
患者さんの主訴を英語で聴取する場合には以下のようなポイントを意識しましょう。
- 症状の強さ、部位、経過を必ず分けて聞く
- 曖昧な表現は具体的に言い換え
- 緊急性がある症状は必ず追加質問を行う
- 職種に応じて深掘りのレベルを調整する
症状表現は、聞き漏れが医療事故につながる領域です。
詳細に答えやすい形で質問ができたかどうかが、患者さんの安全に直結します。
分からないことや聞き返したり、言い換えの言葉を探したりしながら正確な症状の聴取に努めましょう。
よくある質問
Q. 症状の英語はすべて覚える必要がありますか
すべて暗記する必要はありません。
出症状から優先的に学び、問診フレーズとセットで覚えることが重要です。
Q. 患者の英語が聞き取れないときはどうすればいいですか
簡単な言い換えやYes No質問で確認することが有効です。
まとめ 医療英会話スクールのHLCAで無料カウンセリングを受けませんか?

症状の医療英語は、一覧を読んで覚えるだけでは、実際の医療現場で多様な患者さんの訴えに対応することは困難です。
症状の表現は、
・言い回しの違い ・文化的背景 ・緊張や不安による表現の揺れ
が大きく、実践的なロールプレイの反復練習と第三者チェックが不可欠です。
HLCAでは、症状の聞き取りを含む医療英語を、診療科別・職種別に約200本のテキストを用いて学習できます。
医療バックグラウンドを持つ講師が、あなたの英語が現場で安全に使えるかを確認しながら指導します。
まずは無料カウンセリングで、「独学で足りている部分」「実践で不足している部分」を整理してみてください。
監修:海仲 由美(Yumi Uminaka)
HLCA代表/医療英語教育者・カリキュラム開発責任者
医師・看護師・薬剤師など医療従事者向け医療英語教育を専門とし、これまでに延べ3,000名以上の医療従事者への指導・研修を実施。
医療現場で実際に使われる英語表現・患者対応・多職種連携に特化したカリキュラム設計を強みとし、病院・クリニック向け教育プログラムや医療英語教材の開発・監修を多数手がける。
本メディアでは、現場視点と教育専門性の両面から、実践的かつ正確な医療英語情報の監修を行っている。




