こんにちは!
語学学校HLCAのReonaです!
前々回のブログでは医療現場で使われている医療器具の仕組み、そして体温計と聴診器についてまとめていましたが、今回は第2弾!血圧計とパルスオキシメーター開発までの歴史にも触れながらまとめています。
医療器具の仕組みを調べていくと、、器具が開発されるまでの先人たちの苦労が分かります… 。
体を傷つけることなく体の中のことを知ろうとするのは、とっても難しいんですね。
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血圧計の仕組みを知る前にー最初に血圧を測ったのは馬?!
血圧測定を最初に試みたのはイギリスのヘイルズという牧師でした。
馬の頸動脈に真鍮(しんちゅう)のカテーテルを挿入し、アヒルの気管でつないだガラス管を直立させて動脈血がどこまで昇るのかを測定したそうです。
そもそも血圧とは心臓から流れる血液が血管を押す力のことで 人間の血圧の正常値はおおよそ120/80mmhgです。
血圧は心臓から頭の天辺まで血液を押し上げる力によって決まるため 馬の血圧200、キリンは260mmhgと動物によって異なります。
当時の実験では、馬の血圧を測るために2.7mものガラス管が必要だったそうです。
想像するとすごいですね。
しかし動脈を突きさしての測定は現実的ではなく その後イタリアの医師リバロッチがカフを利用して人の血圧を正確に計る方法を開発しました。
これが現在多く使用されている血圧計の原型となりました。
手動血圧計の仕組み
1つは「コロトコフ法」という手動血圧計に使われている原理です。
これはコロトコフ音という血液が血管に当たる音を聴診して測定する方法です。
そのため、血圧計と聴診器を使って測定します。
私が看護学生の時は、血管を水が流れているホースに例えて学んだ記憶があります。
ホースをぎゅっと握って圧迫すると、水は遮断されます。
この時は何の音もしません。
そこから少しずつ手を緩めていくと、あるときからホースの中に水が流れ始めます。
その時、狭い所を水が通るため音がします。 (ホースの場合は「ズズー」とか「ジャー」とかでしょうか。)
この時の圧が最高血圧(収縮期血圧)です。
手をもっとどんどん緩めていくと、最終的にはホースは元の太さに戻ります。
圧迫されていないホースでは水がスムーズに流れているので音はしません。
この時の圧が最低血圧(拡張期血圧)です。
血液を押し出すときの最も高い血圧が最高血圧(収縮期血圧)、拡張して血液の流れが緩やかなときの最も低い血圧が最低血圧(拡張期血圧)となります。
心臓の拍出量が増えたり血管が固くなって血管の抵抗が大きくなったりすると、血圧は上がります。
血管の弾力性も血圧に関係し、動脈硬化が進むと上の血圧は高くなり、下の血圧は低くなります。
自動血圧計の仕組み
2つ目の方法が「オシロメトリック法」です。自動血圧計はこの原理を利用して測定しています。
ホースを圧迫して水を遮断するのは「コロトコフ法」と同じですがそのあと手を緩めていく過程でホースに生じる振動(脈波)を用いて血圧を測定します。
ホースを緩めていくと、ある時点で脈波が急激に大きくなります。脈波はその後急速に小さくなり、ある時点までいくと、あまり変化しなくなります。
脈波が急激に大きくなったときの圧を最高血圧(収縮期血圧)、変化がなくなるときの圧を最低血圧(拡張期血圧)とします。
「オシロメトリック法」では音を聞くのではなく、脈波の変化を検知して測定します。
腕に巻くカフ自体が圧力センサーとなっていて、脈波の変化を検知するそうです。
コロトコフ法は音で判断するため、騒がしいところでは測定できない、測定する人によって多少誤差が出やすいという欠点があります。
それと比較し、オシロメトリック法は一般の方が使用する際にも簡単で、誤差も少ないことから測定値の信頼性が高いものとなっています。
そのため家庭でも気軽に血圧が図れるものとして重宝されているのですね!
また注意書きに「測定中に動いてはいけない」と書いている理由も、脈波の変化が正しく検知できなくなってしまうからだと分かります。
手動血圧計と自動血圧計の仕組みのまとめ
いかがでしたか?今回は「血圧計」について学びました。
普段何気なく測定している血圧ですが、仕組みや原理が分かるとより結果に興味を持てそうですね!
【参考】 公益財団法人日本心臓財団http://www.jhf.or.jp/bunko/mimiyori/07.html コニカミノルタhttps://www.konicaminolta.jp/healthcare/knowledge/details/principle.html オムロンhttps://www.healthcare.omron.co.jp/zeroevents/bloodpressuremonitor/know.html 【過去のブログ】 ★こちらもあわせてご覧ください★ http://www.hlca-english.com/7984 http://www.hlca-english.com/8009