こんにちは!ライターのReonaです。
さっそくですが皆さん、「国際医療コーディネーター」という言葉を聞いたことがありますか?
まだまだ認知度が低く、聞きなれない言葉だと思いますが…
「日本にいながら外国人と関わりたい!」「英語を使って働きたい!」
そんな方には是非知っておいてほしいお仕事です!
私自身、セブ島の留学から帰国し看護師の資格を使いながらできる看護師の仕事を探してたところ、「国際医療コーディネーターとして働かない?」というお声がけをいただいたことがあります。
そこは有名な心臓カテーテルの医師がおり海外からの外国人患者を多く受け入れている病院でした。
その時は私も国際医療コーディネーターという仕事を知らなかったので、「そんな仕事があるんだ!」と驚いたのを覚えています。
今日はそんな国際医療コーディネーターについて情報をまとめていきます!
国際医療コーディネーターになるために必要な能力についても解説していますので、最後までチェックしてくださいね!
ではいってみましょう!
国際医療コーディネーターとは?
国際医療コーディネーターとは、国際医療コーディネートサービスを行う機関もしくは人のことです。
国際医療交流コーディネーターといわれる場合もあります。
国際医療コーディネーターという言葉は機関も人も指すようなのでやや紛らわしいのですが、 この記事では「国際医療コーディネートサービスを行う人」を指すことにします。
国際コーディネートサービスとはなにかというと…
簡単に一言でいうと、「日本に来た外国人患者をサポートするサービス」ですね。
日本へ来る外国人患者さんには、日本語が話せない、信頼できる医療機関がどこかわからない、医療機関とのやり取りが不安…というニーズがあります。
それらをサポートするのが、国際医療コーディネーターなのです。
ちなみに、国際医療コーディネーターとして登録された機関は、外務省が一覧にしてまとめています。
英語版もあるので、日本で医療を受けたい外国人患者さんはこれを参考にしてどの国際医療コーディネーター機関に依頼するかを決めるようです。
国際医療コーディネーターの業務は?
国際医療コーディネーターは具体的にどんなことをするのでしょうか?
- 医療マッチング(患者様からの治療方針の希望、患者様の医療情報を入手し経済面での意向も踏まえ、受け入れ可能な医療機関を探す。)
- 医療滞在ビザ取得サポート(受入れ医療機関との調整および患者様に対する身元保証を行い、医療滞在ビザ申請に必要な「医療機関による受診等予定証明書及び身元保証機関による身元保証書」を発行する。)
- 支払い代行(あらかじめ治療費の見積もり額を患者様から前受金として預かり、受入れ医療機関への支払いを代行する。)
- 医療通訳・一般通訳派遣(患者様側の希望と、医療機関が患者様の治療にあたって必ず立ち合いが必要な医療通訳/一般通訳の手配を行う。)
- 空港へのお迎えと送り(来日時と帰国時に空港への送迎を行う。患者様の来日時の手続きを手助けするためのものだが、来日・出国を見届けるという意味合いも持つ。)
- 宿泊・交通費の手配(患者様側の希望に応じて宿泊施設、交通手段(タクシー/寝台車等)を手配する。)
- 観光希望などオプションの手配(滞在中に観光などの希望がある場合やその他患者様側からの希望に応じ手配する。)
- 24時間コールセンターサービス(患者様および同行家族が滞在中のライフサポートとして電話上での通訳も含め24 時間相談に応じる。)
- 医療機関との連絡代行(医療機関へ緊急連絡先として医療コーディネート機関の連絡先を伝えておき、いつでも医療機関が患者様との意思疎通に困らないようサポートする。)
コーディネーターという名の通り、医療機関や宿泊施設との調整が主な業務のようですね!
日本へ来てから帰るまでのフルサポートはもちろん、日本へ来る前から始まる仕事もあります。
入院同意書、手術同意書、クリニカルパス等書類をあらかじめ翻訳したり、行程表を送付するなどです。
日本到着後にスムーズに治療を受けられるよう、事前の確認は欠かせません。
外国人患者さんにとっては慣れない土地で唯一頼れる存在。
業務も多岐にわたり責任は大きいですが、その分やりがいもありそうです!
国際医療コーディネーターとして働くには?
国際医療コーディネーターで働きたい!と思ったら、どうすればよいのでしょうか?
資格は必要?
結論から言うと、資格は必要ないようです。
国際医療コーディネーターには、国や都道府県が定めている資格はありません。
認定や研修などを実施している民間団体はあるようです。
ちなみに…類似する名称として、「医療コーディネーター」という仕事もあります。
医療コーディネーターとは… 医療サービスを提供する医療者とサービスを受ける側の患者や家族をとの間に立って、治療や療養などの意思決定について患者を支援する業務を行う人材を指す。 (看護roo!)
一言でいうと、患者さんが望む医療を受けられるように調整をする仕事です。
日本人患者が医師とのコミュニケーションに困ったり、正しい情報が手に入れられず混乱してしまったときにサポートをします。
日本語が話せる患者でさえ、病気になり治療を受けるときには混乱しどうすればわからなくなるもの。
外国人患者ならなおさらサポートが必要だとわかりますね!
必要な能力は?
医療コーディネータとして働くには、 医療の基礎知識から多文化への理解、コミュニケーションスキルまで、幅広い能力が求められます。
- 1. 医療の基礎知識 (傷病、倫理、職務権限、医療に係わる法律など)
- 2. 医療事務の基礎知識 (保険診療、自由診療、海外保険、文書など)
- 3. コミュニケーション能力 (患者、外部機関、医療者との信頼関係構築)
- 4. 情報収集能力 (勉強会、セミナー、メディアによる情報収集)
- 5. 多文化への理解 (外国語や多文化への興味、留学経験など)
その中でも特に語学力は必須です。
実際の求人の例を見てみると…
■日本語(読み書き会話)および、英語・中国語・韓国語のいずれかで日常会話ができる方 (業務を通じて能力を磨きたい方は歓迎します!)
~語学力の目安~
- 英語:TOEIC700点以上】
- 中国語:HSK5級以上】
- 日本語:N1必須】
※転職回数・ブランク・学歴は問いません。 ※『日・中・韓』or『日・英・韓』or『日・英・中』のトリリンガルの方、優先して選考します。
となっていました。
英語の場合はTOEIC700点以上が基本のようですね。
また、医療ツーリズムは中国からの利用者が多いため、英語のほかに中国語の習得もアドバンテージになるようです。
国際医療コーディネーターのこれから
国際医療コーディネーターの需要は、年々高まっていくと考えられます。
その背景にあるのが、「医療を受ける目的で他の国へ渡航すること」を意味する、
医療ツーリズム(メディカル・ツーリズム)の広がりです。
2017年に日本に訪れた外国人は2869万人といわれており、2020年には4000万人の観光客が訪れると予想されています。
インターネットの発達や、交通手段が整備されより早く簡単に海外へ行くことができるようになったことで、
「最先端でより良い品質のの医療を受けたい!」「自分の国では受けられない医療を受けたい!」 「自分の国ではできない治療をしたい!」
そういった人々が気軽に海外で医療を受けるようになってきたのです。
特に、日本の優れた医療技術や医療機器保有率は海外でも評価が高いといわれています。
日本政府も医療インバウンド事業には積極的な姿勢を見せており、2010年6月に打ち出した「ライフ・イノベーションによる健康大国戦略」で、医療の国際化が推進されています。
2011年には「医療滞在ビザ」も開始!
外国人が医療サービスを受ける場合に、最長6カ月間の滞在が可能なうえ、3年以内なら何度でも入国することができるようになりました。 入国のハードルがグッと低くなったのですね。
これらの政策の後押しも受け、 日本政策投資銀行では、2010年5月に医療ツーリズムの市場予測として
- 日本に医療観光で来日する外国人の人数は2020年で年間43万人
- 医療観光の市場規模(観光を含む)は5500億円
- 経済波及効果は2800億円
という試算を打ち出していました。 市場規模5500億円とは、壮大すぎて想像がつかないですね!!
現状では新型コロナウイルス感染症の影響で日本に来る外国人が激減しているため、そこまでの成長は難しそうですが、すでに市場としては成熟化が進んでおり、事態が収束すれば再び市場は戻ると見られているようです。
まとめ
国際医療コーディネーターになるには、医療知識はもちろんのこと、多文化の理解や語学力が必要であることが分かりました!
また、医療ツーリズムの増加に伴い、国際医療コーディネーターの活躍の場が今後増えていくことになりそうです!
とはいえ、国際医療コーディネーターとして働くには多岐にわたるスキルが必要。
まずは留学することから始めてみるのも一つの手ですね!
語学学校HLCAは、医療英語に特化した授業を行うことはもちろん、実際のフィリピンの医療現場経験できるプログラムが特徴。
国際医療コーディネーターを目指す第一歩として、必要な知識と経験を得ることができます!
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