救急外来(Emergency Room / ER)では、患者の状態を短時間で評価し、迅速に治療を開始する必要があります。
近年、外国人労働者、観光客の増加の影響で、救急現場でも外国人患者さんの対応をする場面が増えてきました。
外国人患者が救急外来を受診した場合、医療者は英語で次のような対応を行う必要があります。
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トリアージ(重症度判定)
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緊急症状の評価
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外傷・事故対応
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呼吸困難や胸痛などの急性症状への対応
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救急搬送時の情報共有
これらを緊迫した状況の中で英語で行うことは非常に難しく練習や知識が必要になります。
また、救急医療は多職種チーム医療であり、医師・看護師・救急救命士が連携して患者対応を行います。。
本記事では、救急現場で実際に使われる英語を医療英単語、医療者・患者それぞれがよく使う例文、ロールプレイに分けて体系的に解説しています。
ぜひ最後までご覧ください。
医療英語学習に興味のある方はこちらからご相談ください。
この記事のもくじ
救急に必要な医療英単語(Medical vocabulary)
まずは救急現場で使える医療英単語から学んでいきましょう。
救急外来・搬送に必要な医療英単語
| 英語 | 日本語 |
|---|---|
| emergency room (ER) | 救急外来 |
| emergency department | 救急部 |
| ambulance | 救急車 |
| paramedic | 救急救命士 |
| emergency medical technician (EMT) | 救急隊員 |
| trauma center | 外傷センター |
トリアージ関連の医療英単語
救急外来ではトリアージ(triage)によって患者の重症度を判定します。
トリアージとは、患者の重症度に応じて治療の優先順位を決めるプロセスです
| 英語 | 日本語 |
|---|---|
| triage | トリアージ |
| resuscitation | 蘇生 |
| emergent | 緊急 |
| urgent | 準緊急 |
| non-urgent | 非緊急 |
バイタルサイン関連の医療英単語
| 英語 | 日本語 |
|---|---|
| vital signs | バイタルサイン |
| blood pressure | 血圧 |
| pulse | 脈拍 |
| respiratory rate | 呼吸数 |
| oxygen saturation | 酸素飽和度 |
外傷・救急症状に関する医療英単語
| 英語 | 日本語 |
|---|---|
| trauma | 外傷 |
| head injury | 頭部外傷 |
| fracture | 骨折 |
| severe bleeding | 大量出血 |
| burn | 熱傷 |
| seizure | けいれん |
| cardiac arrest | 心停止 |
医療者が救急現場でよく使う医療英語フレーズ

トリアージ評価
What happened?
何がありましたか。
How did the injury occur?
どのように怪我をしましたか。
When did the symptoms start?
症状はいつ始まりましたか。
バイタル確認
We are going to check your vital signs.
バイタルサインを確認します。
Please stay still for a moment.
少し動かないでください。
呼吸評価
Are you having trouble breathing?
呼吸が苦しいですか。
Try to take slow, deep breaths.
ゆっくり深呼吸してください。
外傷対応
We need to check for fractures.
骨折がないか確認します。
We will control the bleeding.
出血を止めます。
患者さんから救急現場で多い訴えのフレーズ
救急外来では、患者の訴えを短時間で理解することが重要です。
そのため問診英語も非常に重要になります。
代表的な訴えの例を紹介します。
I have severe chest pain.
激しい胸痛があります。
I can’t breathe well.
呼吸が苦しいです。
I feel dizzy.
めまいがあります。
I fainted earlier.
先ほど意識を失いました。
My arm is broken.
腕を骨折したようです。
こちらの記事で問診対応について詳しく解説しています。
シーン別フレーズ(救急 英語対応)
救急搬送に関連するフレーズ
We are taking you to the emergency room.
救急外来に搬送します。
The ambulance will arrive shortly.
救急車がもうすぐ到着します。
BLS(一次救命)に関係するフレーズ
一次救命処置(Basic Life Support)は、生命の危機にある患者に対して行われる基本的な救命処置です。
医療従事者だけでなく、救急隊員や一般市民も実施する可能性があります
代表的な英語表現を確認していきましょう。
Check for breathing.
呼吸を確認してください。
Start chest compressions.
胸骨圧迫を開始してください。
Call emergency services.
救急要請してください。
Get the AED.
AEDを持ってきてください。
ACLS(高度救命)のフレーズ
高度救命処置(ACLS)は、心停止などの重症患者に対して医療者が行う高度な治療です。
心電図評価、薬剤投与、気道管理などが含まれます
Start CPR.
CPRを開始してください。
Prepare epinephrine.
エピネフリンを準備してください。
Attach the cardiac monitor.
心電図モニターを装着してください。
Prepare for defibrillation.
除細動の準備をしてください。
ロールプレイ(救急外来)

外傷患者
Doctor: What happened?
医師:何がありましたか。
Patient: I was in a car accident.
患者:交通事故に遭いました。
Doctor: Do you feel pain anywhere?
医師:どこか痛みますか。
Patient: My chest hurts.
患者:胸が痛いです。
Doctor: We will run some tests to check for internal injuries.
医師:内臓損傷がないか検査します。
心停止対応
Nurse: The patient is not breathing.
看護師:患者は呼吸していません。
Doctor: Start CPR immediately.
医師:すぐにCPRを開始してください。
Nurse: CPR started.
看護師:CPR開始しました。
Doctor: Prepare epinephrine.
医師:エピネフリンを準備してください。
救急救命士 → ER連絡
Paramedic: We are bringing a patient with severe trauma.
救急救命士:重症外傷患者を搬送します。
Doctor: What are the vital signs?
医師:バイタルはどうですか。
Paramedic: Blood pressure is low and pulse is weak.
救急救命士:血圧低下、脈弱です。
Doctor: Prepare the resuscitation room.
医師:蘇生室を準備してください。
救急が英語対応するときのポイント(Tips)
1 .短く明確な英語を使う
救急では時間が重要です。
長い説明よりも短く明確な英語を使うことが大切です。
2 .ABC評価を意識する
救急医療では
Airway
Breathing
Circulation
の順に評価することが基本です。
3 .多職種連携
救急医療では
-
physician(医師)
-
nurse(看護師)
-
paramedic(救急救命士)
が連携して患者対応を行います。
4 .入院判断につながる英語
救急ではそのまま入院になるケースもあります。
入院説明の英語については以下の記事も参考にしてください。
救急医療の英語についてのよくある質問

Q. 救急外来は英語で何と言いますか
Emergency Room(ER)またはEmergency Department(ED)と呼ばれます。
Q. 救急救命士は英語で何と言いますか
paramedicまたはEMT(Emergency Medical Technician)です。
Q. トリアージは英語でも同じですか
はい。triageという表現がそのまま英語で使われます。
まとめ HLCAの無料カウンセリングを受けてみませんか?

救急医療の英語は、単語を覚えるだけでは十分ではありません。
救急現場では
-
胸痛
-
呼吸困難
-
外傷
-
心停止
など、状況が刻々と変化します。
そのため
-
実際の患者対応を想定したロールプレイ
-
チーム医療の英語
-
症状別コミュニケーション
を繰り返し練習することが重要です。
HLCAでは
-
医師
-
看護師
-
薬剤師
-
受付
- 救急救命士
など20以上の医療職種に対応した医療英語カリキュラムを提供しています。
実際の医療現場を想定したロールプレイを通して、救急現場でも安全に使える医療英語を学ぶことができます。
まずは自分の英語力を専門のカウンセラーと確認し、英語が使えるようになるまでのステップを相談しませんか?
無理な勧誘はありませんので、お気軽にご相談ください。
まずは基礎の医療英語から見てみたい!という方はこちらの記事をご覧ください。
監修:海仲 由美(Yumi Uminaka)
HLCA代表/医療英語教育者・カリキュラム開発責任者
医師・看護師・薬剤師など医療従事者向け医療英語教育を専門とし、これまでに延べ3,000名以上の医療従事者への指導・研修を実施。
医療現場で実際に使われる英語表現・患者対応・多職種連携に特化したカリキュラム設計を強みとし、病院・クリニック向け教育プログラムや医療英語教材の開発・監修を多数手がける。
本メディアでは、現場視点と教育専門性の両面から、実践的かつ正確な医療英語情報の監修を行っている。




