外国人対応病院の選定を受けて。医療従事者はどうするべきか

HLCA BLOG編集部
公開日:2019.01.02
更新日:2022.03.25

<![CDATA[『厚労省、外国人対応病院を選定へ 治療トラブル対策で』 (日本経済新聞) 先日の日経新聞で、日本でもついに外国人対応の病院が指定されることとなりました。 私自身、看護師として働いていた頃に、外国人患者の対応が出来なくて悔しい思いをした経験があります。 きっと私と同じような思いをしている人もたくさんいると思います。 だから今回のニュースは、やっとか!と言う思いと、本当に大丈夫なの?という気持ちと… 複雑な思いで読みました。 しかし、結論今回の試みは外国人患者さんにとっても、日本の医療業界にとってとてもプラスな事だと思っています。 これを受け、今後私たち医療に従事する者がどのようになっていくのか、私なりに考えてみました。

1)普通の病院に行く外国人は減る

外国人を専門に対応する病院が指定される、ということは、そもそもどう言うことでしょうか? 外国で病気や事故にあってしまった際、現地の医療環境もそうですが、やはり一番の不安は、言葉の壁。 自分の症状や状況を正確に訴えることができないことだと思います。 可能ならば言葉の通じない病院よりは通じる病院に行きたいと思うことでしょう。 また病院側としても検査や治療はインフォームとコンセントが基本。患者様に内容を理解し納得した上で受けてもらいたいし、そうすべきだと思います。 その点、今回のような病院が指定されれば、外国人は、あえて普通の病院にはいかなくなります。それ自体は病院にとっても外国人にとってもプラスのことだと思います。

2)現状の医療機関の対応

現状、一般の病院には外国人患者、日本人患者の区別はありません。よって、現場にいる人間がなんとかしないといけない状況です。 しかし、実際は国際診療科がある病院でさえ、英語を話せるボランティアスタッフのヘルプを受けながら現場の人々がなんとか対応している状況です。 外国から来るからは重症患者や突発的に病院に来る方も多く、都合よい時間帯に来てくれる訳ではありません。夜中の診療など、ボランティアスタッフのみで外国語対応するのにも限界があります。

3)英語を話せる医療従事者とそうでない人との違い

一般の病院に通う外国人が減るということは、英語を話せない人にとっては、対応に困るケースが減って安心ですよね。 なんて安心してもいられない現実がありそうです。 引用:厚生省 と言うのも、図の通り現在在留外国人は247万人います。旅行者は2869人です。それでも結構困っている状況な訳ですが、これ2020年のオリンピックに向け、急スピード増えています。 つまり、今回、指定病院が出来るのはとても良いことだとは思うのですが、これだけでは足りなくなる未来が見えています。

4)   すべての病院に英語を話せる人が必要になる

私は医療英語の学校を運営するものとして、全ての医療従事者がある程度の英語力を身につけるべきだと思っています。 と言うのも、上の厚生省の資料を見てください。現状でも英語を話せる医療者の不足状況が見て取れます。 病院が指定されようにも、外国人がいる場所にたまたま指定病院があるとも言い切れませんし、現実的に全ての増加する外国人や症例を受け入れるのは現実的に難しいのではないかと思っています。 しかし、いざ病気になって指定病院に行っても、そこには苦しんでいる人が長蛇の列。 風邪や腹痛などの軽い症状だったらまだしも、それが急を要す症状だったら? やはり日本人としては、訪日した外国人に良い印象を持って帰国してもらいたい。 嫌な思いをさせて日本を嫌いになって欲しくない!と切に思います。 そうなってくると、やはりどこの病院でもある程度の英語対応はできるようになるのが理想だと思うのです。

  医療英語をみにつけるのは難しいの?

とは言え、医療英語身につけるなんてそうそう簡単じゃないでしょう! と言う声が聞こえてきそうです。 私も昔は、医療英語を学ぶのはとても難しいように感じていました。 大人になってから英語を学んだって遅い。 医療英語は間違ったら大変だ! いろいろな不安がありました。 しかし実際ここセブで現場に出てみて、英語を使って仕事をしてみると、そうでもない事が分かりました。

私たちはすでに医療英語を知っているのです

実は、日本で私たちが医療略語として使っている言葉はほとんどが英語です。 なんでこんな事に気が付かなかったんでしょう(⌒∇⌒)。 気が付いたら、それほど難しいものではありませんでした。

T=(Body)Temperature=体温 BP=Blood Pressure=血圧 HT=Hypertension=高血圧 DM=Diabetes Mellitus=糖尿病

なので、これらをつなげて話せるスピーキング力をつければ医療会話はそれなりに出来る。 感覚的に言えば、3ヶ月みっちり医療英語を勉強すれば先生のアシスタントを出来るぐらいには十分なれます。 【参考】>> 医療現場で英語を話せるようになるための3つのシンプルステップ おそらく今回、病院が指定される訳ですが、今回指定される病院で働く人たちは 言語力がある人、英語力はベースとして必要になるかと思います。 医療職者の言語スキルも報酬として評価されることとなるでしょう。 英語を話すことで給料にも差が出てくると思います。

HLCAに出来ること

HLCAは日本の医療従事者の英語のレベルを上げたい、自分の経験をひとりでも多くの人に役立ててもらいたい、そう思って設立しました。 一人でも多くの医療従事者の方に英語を話せるようになってもらいたいと思っています。 日本が、世界がグローバル化する今だからこそ私たちが頑張らないと、と思っているのです。 「医療を通して英語を学ぶ」のが医療従事者が英語を身につける近道です。 自分の興味のある分野、既に知識や経験がある分野だからこそ、点と点が繋がるように医療英語と医療日本語がリンクしていきます。 そして今まで以上に、日本の医療現場で無意識で使っていた医療用語を深く理解することになるのです。 英語に苦手意識がある、興味はあるけど医療英語は難しそうと思っている方、過去の自分もそうでした。 一歩、踏み出す。それがきっと日本の未来を、踏み出した人の人生を明るく照らしてくれると信じています。]]>

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